世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
核融合のコモンウェルスが10億ドルの契約獲得、石油大手エニが顧客に
MIT発の核融合企業コモンウェルス・フュージョン・システムズが、イタリアの石油大手エニから10億ドルの電力購入契約を獲得。2030年代稼働予定の商用核融合発電所「アーク」からの電力供給で合意した。グーグルに続く大口顧客の獲得で、核融合発電の実用化に弾みがつく形だ。
「科学的証拠を無視」CDCで何が?1カ月で解任された元所長明かす
CDC元所長のスーザン・モナレスが上院公聴会で衝撃の証言。ケネディ保健福祉長官から「科学的証拠に関係なくワクチン推奨事項を承認する」よう求められ、拒否したところわずか29日で解任されたという。
1ドルで5ドルのリターン、 研究開発が政府の 「最良の長期投資」の理由
NIH予算40%減、NSF予算57%減——米国の科学予算削減が進む中、研究開発投資の正当性を証明するのは、過去の輝かしいブレークスルーではなく、投資額に見合った成果だ。経済学者たちの最新の見解を紹介する。
「ろうそくの灯」が原点、 ナトリウム電池革命に挑む アフリカ出身のMIT研究者
エチオピアに生まれ、安定した電力供給を受けずに育ったMITのアバテ助教授は、持続可能なエネルギーの安定供給の研究に取り組んでいる。現在注力しているのは、エネルギー密度の高いナトリウム電池と、地下の熱と圧力を利用するアンモニア製造の2つだ。
浅川 純:研究から事業へ、「水」で衛星を動かす宇宙起業家の現在
ペールブルーの共同創業者兼代表取締役である浅川 純は、水を推進剤とする人工衛星用推進機を開発。複数の宇宙実証を成功させ、研究開発から事業化への転換を果たしている。
グリーン水素に急ブレーキ、いま知っておきたい3つの動向
水素エネルギーへの期待が現実の壁にぶつかっている。IEAは最新の報告書で、2030年のクリーン水素生産予測を初めて下方修正した。米欧ではプロジェクト中止が続く一方、中国は電解装置で圧倒的優位を築く。
解説:トランプ「鎮痛剤が自閉症の原因」説の科学的根拠は?
トランプ大統領が妊婦にタイレノール服用中止を求め、ワクチンと共に自閉症の原因と主張。しかし研究者らは「深い懸念」を表明し、最も厳密な研究では関連性は見出されていない。
「撤回論文」もエビデンスに AIツールの科学利用に課題
ChatGPTなどのAIツールが撤回された科学論文を「正当な情報」として引用する問題が発覚。複数の調査で、科学研究用を謳うAIツールでも撤回論文を適切に識別できていない実態が明らかになった。

この連載の記事
-
第359回
ビジネス
自宅に亀裂も、衛星データで永久凍土解析/中国発AIエージェント「Manus」開発者の素顔 -
第357回
ビジネス
新抽出技術でリチウム採掘の「つるはし」目指す/家もトラクターも自分で作る「文明のDIYキット」 -
第355回
ビジネス
世界最大の蓄熱電池が稼働/オープンAI「Atlas」が残念な理由 -
第354回
ビジネス
粘菌の「超能力」で都市インフラを設計/ニューラリンク元社長、「人工視覚」実用化 -
第353回
ビジネス
チャットGPTに深刻なカースト差別/ビル・ゲイツが気候に投資し続ける理由 -
第352回
ビジネス
ウィキペディアにAI汚染の波/MITTRが注目する世界の気候テック企業10社 -
第351回
ビジネス
チャットGPTといつの間にか親密関係に/なぜ「核融合」に資金が集まるのか -
第349回
ビジネス
AIは動画をどう作れるようになったのか?/ゲノム生成時代の幕開け -
第348回
ビジネス
大企業が巨額を投資する「疑惑の森」の正体/進化した最新AIクローン技術 -
第347回
ビジネス
日本発・伝説のロボット玩具/インド「トリウムの夢」は花開くか - この連載の一覧へ








