裏表の区別がなくなり、サイズも小さくなって使いやすくなったUSB Type-C。従来のように、Mini BやらMicro B、USB 3.0用などと形状の違うケーブルを用意しなくてよくなる、と喜んだこともありました。
しかし、現実は厳しいです。Type-Cは映像出力やThunderbolt、60Wを超える電力供給など、USB以外でも使用されることから、同じ形状で規格の違う製品が入り乱れることになりました。また、何度接続しなおしてもデバイスを認識しないと思ったら、充電専用ケーブルだった……といった経験をした人も少なくないハズ。これ以外にも、粗悪なケーブルは内部抵抗が高く、充電時間が長くかかったり、コネクター部が発熱するといった原因にもなりがちです。
そう、USB Type-Cケーブルは見た目で区別がつかないぶん、むしろ混乱しやすくなってしまっているというのが現状です。
●USBケーブルチェッカーがあればもう悩まない
こういったケーブルの素性を確かめるのに便利だったのが、「USB CABLE CHECKER2」(実売価格6000円前後)。結線状況や内部抵抗、プルアップ/プルダウン抵抗、eMarkerの有無などを素早くチェックできるため、これ以上USBケーブルで悩みたくない、という人の強い味方となってくれました。
なぜ過去形かというと、これの後継モデルとなる「USB CABLE CHECKER3」(ADUSBCIM3/実売9328円)が登場したから。クラウドファンディングでの支援という形で先行販売されましたが、9月19日から一般販売も開始されました。
ということで、ビット・トレード・ワンさんから実機をお借りできたので、どこが変わったのか、何ができるのかを紹介していきましょう。
●1.77インチの液晶搭載とコネクターの見直し
単4形乾電池駆動になったのが大きな違い
使い勝手の面で大きく変わった部分といえば、表示がLED+OLEDディスプレーから、1.77インチの液晶に変更されたことでしょう。これにより、より多くの情報を見やすく表示できるようになっています。
例えば100W対応のUSB 2.0ケーブルを接続した場合、2ページに渡って詳細情報を表示してくれます。
前モデルではeMarkerの有無までしかわからなかったため、その内容までチェックできるようになったのがいいところ。ただし液晶はTNのようで、見る角度を変えたときの色変化が激しく、見づらいこともあります。それでも、情報量が増えたのは大歓迎です。
コネクターはAサイドとBサイドに分かれており、この2つにまたがるようケーブルを接続することで、ケーブルの詳細を調べられます。チェックできるコネクターは、AサイドにType-CとType-A、BサイドにType-Cとmicro Bが用意されています。前モデルにあったBサイドのmini Bは廃止されましたが、最近ではもう見かけることもなくなっていますから、そうそう困らないでしょう。
ちなみにポート情報を調べたい場合は、Aサイド、Bサイドのどちらに接続しても大丈夫でした。
電源はコイン形電池のCR2032から、単4形乾電池2本へと変更。交換も入手もしやすくなっています。電池式なので、いつでもどこでも手早く使えるというのがうれしいですね。
基本的な使い方は、ケーブルを接続するだけ。モードはAuto、Cable check、Port checkの3つがありますが、基本的にはAutoにしておけばOK。AサイドとBサイドを接続すればケーブル情報、デバイスと接続すればポート情報が表示されます。
USB充電器に接続しつつケーブル情報を見たい場合や、接続してもAutoでは反応がないポート情報を見たいといった特殊な場合は、Cable checkやPort checkを選ぶといいでしょう。

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