このページの本文へ

AIが商品を選び AIが店を切り盛りする

2025年09月06日 16時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

AI Challenge Dayの優勝チームである野村総合研究所はアバターでの接客を提案

 先日、イベントレポートを掲出した日本マイクロソフトとASCIIの「第4回 AI Challenge Day」(関連記事:便利なのに楽しくないネット通販 エンジニアたちが次の買い物体験を真剣に考えてみた)。審査員として、記者として、イベントに参加して感じたのはECとAIとの相性のよさだ。

 ECサイトはマネタイズに直結するインターネットのサービスとして最古とも呼べる歴史を持つ。アスキー自体もMicrosoft Commerce Serverの初期ユーザーとしてECにチャレンジしたこともある。Amazonも、楽天も、ECでの成功が、その後の事業拡大につながった。1990年代、私が最初に取材したECの事例では、そもそもインターネット上でのクレジットカード決済を実現することがテーマだった。

 あれから四半世紀。商品を検索し、かごに入れ、決済したら、出荷されるというECのオペレーションは基本的に変わっていない。しかし、顧客や市場のデータを得たAIエージェントの登場で、顧客体験やプロセスは大きく変わるはずだ。イベントでは、若者、ファミリー層やクレーマーなどさまざまなペルソナを備えたAIエージェントに、商品を購入してもらうECサイトを各社が構築した。成果物を見ると、人ではないと難しいと思われた顧客に寄り添った商品提案や粘り強い価格交渉なども、遠からずAIで実現できるのではと考えさせたれた。「AIが商品を選び、AIが店を運用する」。そんな時代に差し掛かっている予感がある。

文:大谷イビサ

ASCII.jpのクラウド・IT担当で、TECH.ASCII.jpの編集長。「インターネットASCII」や「アスキーNT」「NETWORK magazine」などの編集を担当し、2011年から現職。「ITだってエンタテインメント」をキーワードに、楽しく、ユーザー目線に立った情報発信を心がけている。2017年からは「ASCII TeamLeaders」を立ち上げ、SaaSの活用と働き方の理想像を追い続けている。

カテゴリートップへ

アクセスランキング

  1. 1位

    デジタル

    実は“無謀な挑戦”だったルーター開発 ヤマハネットワーク製品の30年と2025年新製品を振り返る

  2. 2位

    ITトピック

    「全国的に大変な状況になっています」 盛岡のSIerが見た自治体システム標準化のリアル

  3. 3位

    ゲーム

    信長を研究する東大教授、『信長の野望』を30年ぶりにプレイ 「若い頃だったら確実にハマってた」

  4. 4位

    ゲーム

    92歳 vs 95歳が『鉄拳8』でガチ対決!? “ご長寿eスポーツ大会”が海外でも話題に

  5. 5位

    sponsored

    SIer/ネットワーク技術者こそ知ってほしい! 「AV over IP」がもたらすビジネスチャンス

  6. 6位

    デジタル

    ヤマハ、2026年夏にWi-Fi 7対応アクセスポイント投入 スケルトンモデルも追加で「見せたくなる」デザインに

  7. 7位

    TECH

    NTTが日比谷を「光の街」に。次世代通信技術を都市にインストール

  8. 8位

    ITトピック

    セキュリティ人材の課題は人手不足ではなく「スキル不足」/生成AIのRAG導入が進まない背景/日本で強いインフレ悲観、ほか

  9. 9位

    ビジネス・開発

    10年先にいる「将棋界」から学ぶ 強豪将棋AI・水匠チームが語る“人を超えたAI”との向き合い方

  10. 10位

    TECH

    2026年度始動の「サプライチェーンセキュリティ評価制度」 企業セキュリティが“客観評価”される時代に

集計期間:
2025年12月21日~2025年12月27日
  • 角川アスキー総合研究所