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法律知識を持つ“AI相談員”が応対、DNP・日本加除出版・Hexabaseの実証実験

悩み相談はAIのほうが気楽 メタバース役所が「休日や夜間も相談OK」で高評価

2025年05月24日 08時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 仮想空間上の役所で、法律に詳しい“AI相談員”が、生活者の悩みに応える――。このような実証実験が2025年3月に実施され、「匿名で24時間利用可能」「AIだからこそ気軽に相談できた」など、利用者から好評だったという。

 実証実験を行なったのは、大日本印刷(DNP)、日本加除出版、Hexabase(ヘキサベース)の3社だ。DNPの「メタバース役所」内に、日本加除出版の法律支援サービス「離(リ)コンパス」のAIカウンセラー機能を実装したAI相談員を配置。 国内7つの自治体を対象に、行政サービスに対する住民のアクセシビリティ向上と、職員の業務負荷軽減について検証した。

「メタバース役所」内の実証事業のイメージ

 結果、105名の生活者がメタバース役所に訪問し、75件の具体的な相談が寄せられた。利用者属性は、女性約55%・男性約45%、30代約20%・40代約55%・50代約20%と幅広い層が利用している。相談内容は、離婚関連が最も多かったが、夫婦関係や子育て、職場や仕事など、さまざまだったという。

 利用者からは、特に「24時間相談できること」が評価されている。実際に、平日の早朝や夕方以降、休日・祝日の利用もみられた。その他にも、「匿名性の高さ」や「登録不要」など、実際の窓口相談とは異なる点が高く評価されている。

 AI相談員については、利用後のアンケートにて、約85%がAIとの対話を自然だと感じ、約65%が心が軽くなったと回答。気軽に利用できる点が利用者の心理的な抵抗を下げ、AIによるカウンセリングも大きな魅力となることなどが分かったという。

利用者のアンケート結果

 3社は、今回の実証事業の結果を活かし、より幅広い悩み・課題に対応するAI相談員の強化や、複雑・専門的な課題を職員に引き継ぐ“AIと人とのハイブリッド運用”など、改善と新たな付加価値の検討を進めていく。

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