どうしてもノートPCで最高のGPU環境が欲しい人向け
バッテリー駆動時間ものびる? Razer Blade 16 (2025)でノートPC向けGeForce RTX 5090のゲーミング性能を検証
2025年03月30日 12時00分更新
2025年3月31日より、様々なノートPCメーカーより「GeForce RTX 5090 Laptop」及び「GeForce RTX 5080 Laptop」を搭載したノートPCが発売する。DLSS MFG(Multi Frame Generation:マルチフレーム生成)はRTX Blackwellアーキテクチャーを採用したRTX 50シリーズのみの機能だが、これがついにノートPCでも利用できるようになるわけだ。
NVIDIAの資料より引用。RTX 50 LTシリーズは前世代に比べ消費電力が下がり、パフォーマンスも向上。バッテリー駆動時間も40%以上伸びたと主張している。RTX 50 LTシリーズは全てMax-Q仕様であり、最薄部が14.9mm以内の薄型ノートに収まるよう仕様が決定されている
本稿では前回に引き続き、フラッグシップモデルである「GeForce RTX 5090 Laptop(以降、RTX 5090 LT)」を搭載したRazer製ノートPC「Razer Blade 16 (2025)」の検証をしていこう。
比較対象には、1世代前のRTX 4090 LTを搭載した「Razer Blade 16 (2023)」を用意。スペックは以下の通りとなる。単体のビデオカード検証と異なり、スペックの共通化に限界があるため、RTX 5090 LTの性能を主軸にRazer Blade 16の新旧モデルを比較する、というスタンスでご覧いただきたい。
| Razer Blade 16(2025)の主なスペック | |
|---|---|
| CPU | Ryzen AI 9 370HX (12コア/24スレッド、最大5.1GHz) |
| グラフィックス | GeForce RTX 5090 Laptop(24GB、GDDR7) |
| メモリー | 32GB、LPDDR5-8000 |
| ストレージ | 1TB SSD(NVMe、PCIe 4.0) |
| ディスプレー | 16型(2560×1600ドット/リフレッシュレート240Hz) |
| 通信規格 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| インターフェース | USB Type-C(USB4、100W、PD3.0)、USB Type-A(10Gbps)×3、HDMI 2.1、SDカードリーダー(UHS-II対応)、オーディオ入出力(4極プラグ対応) |
| サイズ/重量 | 355(W)×250.5(D)×14.9(H)mm/約2.14kg |
| OS | Windows 11 Home(24H2) |
| Razer Blade 16(2023)の主なスペック | |
|---|---|
| CPU | Core i9-13950HX (24コア/32スレッド、最大5.5GHz) |
| グラフィックス | GeForce RTX 4090 Laptop(16GB、GDDR6) |
| メモリー | 32GB、DDR5-5600 |
| ストレージ | 1TB SSD×2(NVMe、PCIe 4.0) |
| ディスプレー | 16型(1920×1200ドット/リフレッシュレート240Hz、3840×2400ドット/リフレッシュレート120Hz) |
| 通信規格 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
| インターフェース | Thunderbolt 4(100W、PD3.0)、USB Type-C(100W、10Gbps)、USB Type-A(10Gbps)×3、HDMI 2.1、SDカードリーダー(UHS-II対応)、オーディオ入出力(4極プラグ対応) |
| サイズ/重量 | 355(W)×244(D)×21.99(H)mm/約2.45kg |
| OS | Windows 11 Home(24H2) |
なお、今回の検証にあたり、OSはWindows 11 Home(24H2)、GPUドライバーはGameReady 572.83を選択した。メモリー整合性はオン、Windowsの電源プランは「バランス」、BIOSまわりの設定は各モデルデフォルトのままとしている。
なお、CPU内蔵GPUとGeForceの切り替えについては、本来はNVIDIAのDDS(Dynamic Display Switch)の利用が理想だが、GPU切り替え時にデバイスの切断・切り離しに伴うフリーズが必ず挟まるため、精神衛生を鑑みOptimusを選択した。
また、今回試したRazer Blade 16 (2025)ではOptimusにしたほうが、RTX 5090 LTだけを明示的に使用するモードよりもゲームのフレームレートが安定するケースもあったため、Optimusを利用した次第である。
Razer Blade 16 (2025)で「Monster Hunter: Wildsベンチマーク」を動かし、その際のフレームレートを「CapFrameX」で計測した結果。「dGPU」とはGPU切り替えにおける「NVIDIA GPUのみ」、「External/ dGPU」はNVIDIA GPUかつHDMI出力で外部ディスプレーに出力した時の結果。最低フレームレートに関してはOptimusが安定していた(前編記事からの再掲)

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