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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第95回

月3万円で使えるOpenAIの「Deep Research」 驚異的だが、情報格差が広がる不安も感じた

2025年02月17日 07時00分更新

文● 新清士

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インディゲームのマーケティングリサーチに活用する

 それでは業務に使えないかというと、十分に使えるとも思いました。 

 筆者はAI Frog Interactiveというインディゲームの開発会社を経営しています。比較的少人数でこだわりをもって開発をするインディゲームは、その個性の強さもあり、今や新しいゲームを次々に排出する人気ジャンルになっています。一方で、開発者に共通する悩みは、自分たちのゲームをどうやって多くのユーザーに知ってもらうかというマーケティングに関するものです。代表的なゲーム配信プラットフォーム「Steam」では、2024年に1万8864本も新作ゲームが配信され、それは前年より4000本も増えています。その割に情報はまとまっておらず、一部の成功事例が断片的に情報として流れているだけという状況です。

 そこで、Deep Reserchを使ってインディゲームのヒット方法を調べ、アクションプランを構築していくことに使ってみました。筆者たちが開発している3Dゲーム「Exelio~エグゼリオ」は、アクションサバイバルゲームのため、かなり広いフィールドの中を様々な資源を集めたりしながら、物語を進め、夜になると襲い掛かってくる敵を迎え撃つという展開をします。ゲーム開発を開始して2年が経過して、仕上げの段階に向かいつつあります。しかし、ゲーム開発にはありがちですが、まだ完全な完成に至っていないため、全体を有機的に紹介するためには材料が不足しているという状態です。それでも、SNSなどを使って事前プロモーションを始める必要のある時期に入っていると考えているのですが、有効な方法が見えておらず、具体的なアクションプランにまで落とし込めていませんでした。

 それらの情報を加えて、戦略分析とアクションプランの設計を依頼したところ、やはり5分ほどの検討を経て約1万字のレポートを出力してきました。そして、全体の概要を示す冒頭部分では、様々な具体例を挙げつつ「『低価格・高没入度のゲームデザイン』と『クチコミ・配信での拡散』が、近年の小規模インディーゲーム成功の鍵」という結論をまとめてきました。特に、インディゲームが大ヒットするためには、ゲームの品質が高いのは当然のこととして、SNSでバズることの重要性は誰もが認知しているところです。しかし、様々なタイトルが、具体的にあげられていたことで、その傾向をざっくりとつかむことができました。アクションプランとしても様々な案があり、すべての案が採用できるというものではないのですが、SNSへの発信のためのヒントがいくつもありました。

△「Exelio~エグゼリオ」のトレイラー

筆者が開発中の「Exelio~エグゼリオ」についてのDeep Reserchの戦略案の一部

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