本懐を遂げる鍵はDLSS MFGだが、AFMF 2相当の機能も密かに実装
ゲーム15本検証でGeForce RTX 5080がRTX 4090に勝利、ただし……
2025年02月05日 11時00分更新
「Starfield」
ここからはゲーム側がDLSSやFSR 3対応の場合、積極的にそれらを使用して検証する。まずStarfieldでは、画質「ウルトラ」、異方性フィルタリングは「16x」に設定。
GeForceではDLSS「クオリティー」、RadeonはFSR 3かつレンダースケールを67%(クオリティー相当の入力解像度)に、いずれにおいてもフレーム生成を有効とした。都市ニューアトランティスのMAST地区を移動する際のフレームレートを計測。
RTX 5090の平均フレームレートが突出しており、RTX 5080はその20〜50%落ち。RTX 4090に対しても全解像度において負けているが、Starfieldにおいては最大10〜13%程度にとどまった。RTX 4080 SUPERとRTX 4090の関係を考えれば、RTX 5080は健闘していると言えるが、新世代なのだからもう少し伸びてほしかったところだ。
もともとAMDと特別なパートナーシップを締結していたタイトルだけあって、Radeonとの相性が良い。それゆえか、ライバルであるRX 7900 XTXはRTX 5080に対し、平均フレームレートが最大1.6倍程度になった。
Tiny Tina’s Wonderlandsを彷彿とさせるTBPの出方である。GeForce勢のTBPは公称TGPに比べてだいぶ低く、RTX 5080でも4Kで300Wを割り込んでいる。
さらに言えば、StarfieldにおいてはRTX 4080 SUPERよりもRTX 5080のTBPのほうが低めに出ているという点に注目したい。ワットパフォーマンスという点においては、RTX 5080はRTX 4090よりも優れている。
「The Last of Us Part 1」
Last of Us Part 1では画質「最高」とし、FSR 3とフレーム生成を有効化。このゲームはDLSSに対応しているもののDLSS FGには対応していないため、メリットの多さでFSR 3のフレーム生成を選択した。ゲーム序盤、ゾンビから多量のNPCといっしょに逃走するシーンにおけるフレームレートを計測した。
4KではRTX 5090の平均フレームレートが突出する一方で、フルHDではRTX 5080がRTX 5090を上回っている。RTX 4090がRTX 5090を上回っているデータもある。そのため、このゲームではフルHDだとRTX 5090がうまく動かないなにかがあると考えられる。
一方で、RTX 5080はRTX 4090に対し、フルHD以外は平均フレームレートで負けている。とはいえ、Starfieldほどの大差ではなく、最大でも10%落ち程度で済んでいる。
電力ベースで考えると、RTX 5090もRTX 5080もあまり多くの仕事をしていない。だが、RTX 5080はどのGPUよりもワットパフォーマンスが高く、すべての解像度設定においてRTX 5090どころかRTX 4090やRTX 4080 SUPERよりも良い結果を残している。
「Ghost of Tsushima DIRECTOR’S CUT」
Ghost of Tsushima DIRECTOR’S CUTでは、画質は「非常に高い」、DLSSとFSR 3は「クオリティー」、フレーム生成も有効化した。マップ「日吉の湯」における一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。
まず平均フレームレートに関しては、RTX 5080はRTX 4080 SUPERに対し、11〜13%のアドバンテージがある。しかし、最低フレームレートは若干RTX 4080 SUPERよりも下回るケースもあった。
ほかのゲームと同様、RTX 4090に負けはしたものの、このゲームではフルHDやWQHDにおいて3〜6%下回る程度の善戦を展開している。
Ghost of Tsushima DIRECTOR’S CUT:ベンチマーク中におけるTotal Board Powerの平均値(左3つ。単位:W)、および10Wあたりのフレームレート(右3つ。単位:fps)
RTX 5090が多量の電力を使ってフレームレートを稼いでいる一方で、RTX 5080は電力を絞ってもパフォーマンスを発揮。右3つのデータが示すワットパフォーマンスにおいても、RTX 5080はほかのGPUよりもほんの少しではあるが良好な結果を出している。

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