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従来比2倍の低音に驚く、Sonos最上位サウンドバー「Sonos Arc Ultra」は絶対体験すべき仕上がりだ

2025年01月16日 16時00分更新

文● 小林久 編集●ASCII

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サブウーファーのSonos Sub 4の追加など拡張性も魅力

 同時発売されるサブウーファーのSonos Sub 4は、従来のSonos Subと同じトランスデューサーを利用しているが、内蔵するプロセッサーの性能やメモリー容量が向上し、Wi-Fi 6にも対応するなど性能が底上げされている。前世代のSonos Sub 3とも互換性があり、すでにSonos Sub 3が導入されているシステムに簡単に追加できる。Sonos Sub 4のサイズは幅402×奥行き158×高さ389mmで、重量は11.79kg。ブラックとソフトホワイトの2色が選べる。価格は10万9800円。

Sonos Sub 4

Sonos Sub 4

Sonos Sub 4の分解図

 Sonos Arc Ultraは、Sonos Sub 4に加え、既発売の「Era 300」をリアに配置してより没入感の高いサラウンド体験を得ることもできる。昨年発売したヘッドホン「Sonos Ace」との連携機能も引き続き利用可能。サウンドバーとヘッドホンを1対1で接続しておけば、ヘッドホンのボタン操作で、簡単に音の出力先をのヘッドホン/サウンドバーのどちらかに切り替えられる。この際、Dolby Atmosなどの処理は高性能なCPUを内蔵したサウンドバー側が担当する。Sonos Aceに最適化するのはもちろん、部屋に合わせた高精度な処理も加えられるので、自分の部屋でサウンドバーの音を聞くのに近い、自然なサラウンド体験ができるようになるのが特徴だ。

手前のヘッドホンがSonos Ace

密度感があって、メリハリが効いている、はっきりとした音の再現

 筆者はSonosがプレス関係者やリセラー向けに期間限定で提供している試聴室で、Sonos Arc Ultraの音を聞いた。ハイエンドのサウンドバーであるSonos Arcと比べてもサウンドが飛躍的に向上していることを確認できた。

 音楽や映画でSonos Arcと比較視聴した。Sonos ArcからSons Arc Ultraに切り替えると、一聴してすぐに、音色が明るく華やかになった印象を持つ。これは高域がよく伸びていることの証だろう。同様に低域の量感も向上し、かつ非常に明瞭なのが印象的だった。

 単に低音が強いというわけではなく、ベースやドラムスといったリズム楽器の切り込み感、あるいはチェロやコントラバスなどの低弦の音程感と質感(アタックや摩擦音など)がよく伝わってくる。結果、音楽が生き生きとし、雄弁にニュアンスを伝えてくれるようになる。

 全体に密度感があって、メリハリの効いた、はっきりとした音の再現になるため、すでにSonos Arcを使っていた人も、わかりやすく音質の向上を感じられるのではないだろうか。

 Sonos Sub 4やEra 300と組み合わせたシステムのサウンドも体験できた。

 Sound Motionの低域再現力はかなり高いため、低域の再現は一般的な家庭であればSonos Sub 4なしでも全く不満が出そうにない。ただし、Sonos Sub 4を追加すると、映画の効果音に芯が加わってより重量感や実体感が加わるし、深い低域が入った音楽ソースでは地を這うような低音の感覚を味わえたりもする。広い部屋で、理想的な映画の視聴環境を作りたいという人に適しているだろう。

 一方、後方にEra 300を追加する効果はわかりやすい。リアから音が出ることで、音の方向感が鮮明になるし、包み込まれるようなサラウンド効果も大きく改善する。また、音の発生源が増えることで、天井方向の音などもより明確に感じられるようになる。これは映画はもちろんだが、Dolby Atmosなどの音楽コンテンツを楽しんだり、2chの音楽ソースをアップミックスして再生する場合などでも効果的だ。

 Sonos Arc Ultraは1台で9.1.2chの再生に対応しており、真横や上方のユニットが効果的に機能して、単体でもかなり広い音場と明確な音の移動感を提供できるが、必要に応じてリアスピーカーやサブウーファーなどのアップグレードを図ると、システムが進化していく。AVアンプにたくさんのスピーカーを接続するよりも手軽に、それに匹敵あるいは凌駕するサウンドを得られるのが大きな魅力だ。

既に発売されているさまざまなSonos製品

 単体で非常に高いパフォーマンスを提供しつつ、必要に応じてアップグレードを図れるSonos Arc Ultraは、Sonosらしさが光る注目サウンドバーだ。テレビの大画面化が進む中、音の体験も重視したいという人は要注目の製品だろう。

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