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2025年01月10日 19時00分更新
6位:Androidを狙うサイバー攻撃の手口と対策
Androidを使っているなら気をつけたいセキュリティのポイント
6位はAndroidスマホを狙うサイバー攻撃の手口とその対策について解説した記事でした。日本やアメリカではiPhoneユーザーのほうが多いと聞きますが、世界的にはAndroidユーザーが優勢です。つまり悪意ある人たちにとっても、利用者数も端末数も多いAndroidを狙うほうが都合が良いのです。
さらに、公式ストアのGoogle Play以外からでもアプリをダウンロードできてしまうため、サイバー攻撃に晒されやすい傾向にあります。この記事ではAndroidスマホを狙う4つの罠、そして被害に遭わないための対策を6つ紹介していますので、ぜひご覧ください。
セキュリティ エヴァンジェリスト・青木さんに聞く
「AIを悪用した攻撃に対抗するには?」
―― 日本ではディープフェイクを利用したサイバー犯罪はあまり目立たなかったように感じます。他国ではどのような事例があったのでしょうか?
マカフィー株式会社 青木大知氏(セキュリティ エヴァンジェリスト) 実は日本でも夏頃にX(Twitter)で、“「日本人は川口市から出ていけ」と書かれたプラカードを外国人が掲げている”という内容のフェイク画像が出回りました。生成AIを利用して作成した画像と思われます。
こうした投稿に対してさまざまなコメントが集まり、閲覧数も上昇することで結果的に投稿者は収益を得られます。
―― 2024年元旦に起こった能登半島地震では、災害関連のつぶやきに群がるインプレゾンビが問題となりましたが、その後は自らデマやフェイクを拡散してポスト数を荒稼ぎする方向に進みました。ヘイトを煽ることが稼ぐことにつながるという状態にまで悪化しているわけですね。
青木 なんらかの意図を持って制作されているパターンもあるかもしれません。そうしたディープフェイクに自称・有識者が反応して煽り立てるといったケースもあるでしょう。
「しょせんネット上のことだから」と軽く考えてしまう人もいるかもしれませんが、煽りに乗せられた人たちがエスカレートしたときに危ないと言いますか、現実にトラブルが起きています。昨年夏のイギリスの暴動はSNSで拡散された偽情報がきっかけでした。
AI悪用を見破るには「AIでの対策」が必要
―― ラジオで敵愾心を煽った挙句、数十万人が犠牲になったルワンダ虐殺が思い起こされます。ディープフェイクを垂れ流しにするSNSをきっかけにして、同じようなことが起こる可能性もあります。煽りをまともに受け取り、発信者側になってしまう人もいるでしょう。偽情報に騙されないことがポイントになりますが、どうすれば良いのでしょうか? 自分で判断できないからこそ、トラブルにつながるわけで……。
青木 昨年、2024年のCESでも発表がありました通り、AIが生成した音声を動画から検出・警告する新機能「McAfee Deepfake Detector」をHP製のAI PCにプリインストールしました。現在は英語のみですが、AI生成の動画か否かを判断できるようになります。
―― なるほど。本物・事実ならば、わざわざAIで生成する必要ないですから、結果的にその画像・動画で伝えようとしていることは嘘かもしれない、と判断する材料になるのですね。
―― 今後はセキュリティ対策にもAIが重要になりそうです。
青木 実は、セキュリティ対策は昔からAIと一緒に進展しています。昨今、仕事にAIを取り入れようというトレンドが盛んですが、マカフィーでは10年以上前からAIと仲良しです(笑)
なぜかと言えば、人力では追い付けないレベルでマルウェアの数が増えるから。マルウェアのサンプルやデータを集めるためのリサーチ、そして予測の効率と精度を上げるためにはAIを用いるしかなかったのです。