本記事は週刊アスキー11月12日発売号(No.1517)からの転載です。価格などの情報はすべて当時のものとなります。
2024年も自作パーツは豊作
流行を押さえてPCを自作しよう!
NVIDIAからGeForce RTX 40 Superシリーズが発売され、幕開けた2024年の自作界隈。秋のインテル、AMD両社の新CPU投入によって一旦の落ち着きを見せた。
本特集では、自作PCやPCパーツを踏まえて2024年のトレンドを振り返る。CPUやグラボ、PCケースなどジャンルごとに分けて、それぞれのPCパーツにどのような変化が生じたか紹介している。まず今回はCPUのトレンドについて。
【インテルCPU】
Core Ultra 200Sシリーズはワットパフォーマンスを追求!
Core Ultra 200Sシリーズは、前世代よりも低消費電力・低発熱を達成しつつ、パフォーマンスも確保するという非常に難しいテーマのもと設計されている。
低消費電力・低発熱は第13・第14世代Coreの失敗を踏まえての新方針ではあるが、純粋なベンチマークのスコアーではなく、ワットパフォーマンスに大きく舵を切った(切らざるを得ない)ということだ。
ポイントとしては以下の4つが挙げられる。
ポイント1「高ワットパフォーマンス」
電力を下げつつ性能を維持
最高性能を追求するわけではなく、前世代よりも電力を食わない設計を採用。発熱量も抑えつつこれまでと同等の性能を確保することを目指したCPUとなっている。
ポイント2「ソケット変更」
LGA1851を新たに採用
下の写真はCore Ultra 7265K(左)とCore i7-14700K(右)の裏面。寸法は同じだが、ランドがより基板ギリギリに近いところまで配置されている。グリス付着に注意。
ポイント3「チップセットは800シリーズに」
OCするなら「Z890」
CPUソケットの変更に伴い、チップセットも新たに「Intel 800シリーズ」が導入された。現時点ではZ890、B860、H810の合計3モデルが発表されている。
ポイント4「メモリーはDDR5のみ」
定格クロックは最大DDR5-6400に
第14世代までのCoreプロセッサーは安価なDDR4も利用できたが、Core Ultra 200SシリーズではDDR5のみに対応。定格最大クロックはDDR5-6400に引き上げられた。
ポイント2からもわかるように、Core Ultra 200SではCPU自体の寸法はほぼ変わらないが、ソケット形状が変更となったことで、第12~第14世代Core用のマザーボードとは互換性が消失している。導入するなら新たなマザーボードが必要不可欠だ。