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AI技術の悪用が私たちの生活に新たな脅威をもたらす

2025年のサイバーセキュリティ脅威予測 トップ10をマカフィーが発表

2024年12月28日 18時00分更新

文● せきゅラボ

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本物と偽物の境界が曖昧に

6. 健康・医薬品詐欺:
 高価な減量薬や健康製品の需要増加に伴い、詐欺師は偽造品や規制されていない薬をオンラインで販売しています。特にSNS広告やオンライン薬局を通じて、消費者は危険な製品を購入してしまうリスクが大いにあります。また、金銭的損失だけでなく、有害な副作用を引き起こす恐れもあります。医薬品は信頼できる薬局で購入し、オンラインで薬を購入する前に必ず医師に相談することが重要です。

7. 消費者を油断させる偽の請求書とお客様サポートセンター詐欺:
 お客様サポートの担当者になりすまし、偽の請求書を送って個人情報を盗み取る手口が増加しています。さまざまな決済プラットフォームが普及するなかで、詐欺師はこれらを悪用して、巧妙な詐欺を仕掛けてきます。請求書を受け取った際には公式な方法で確認し、不審な請求に応じないよう注意が必要です。

8. ディープフェイク・ライブ動画がデジタル交流にもたらす新たなリスク:
 ディープフェイク技術により、詐欺師はリアルタイムでビデオ通話中に他人になりすますこともできるようになりました。これにより、上司や親しい人を装って金銭を要求する詐欺が発生する可能性があります。予期しない要求があった場合には、ほかの信頼できる方法で確認し、個人情報や金銭に関する詳細をビデオ通話で共有しないようにしましょう。

9. ソフトウェアやアプリへのサプライチェーン攻撃が巧妙化:
 詐欺師は、アプリやソフトウェアのアップデートに悪意のあるコードを埋め込む手口で一度に数百万台のデバイスを感染させることができます。特にサードパーティーのコードやAI開発ツールが使われる環境で、こうした攻撃の検知は難しく、消費者や企業に深刻なリスクをもたらします。信頼できるアプリストアからのみアプリをダウンロードし、セキュリティアップデートを常に確認することが重要です。

10. AI搭載のマルウェアがサイバー攻撃をよりスマートに:
 AIを使ったマルウェアが従来のセキュリティ対策を突破し、個人情報や機密データを直接抽出する手法が進化しています。OCR(光学式文字認識)技術を利用したマルウェアは、文書やスクリーンショットから機密情報を抽出することができます。
 AIを利用した脅威に対抗するためには、リアルタイムで脅威を検出するような高度なセキュリティツールを利用し、機密情報はオフラインで安全にバックアップすることが大切です。

米国マカフィーCTO スティーブ・グロブマン氏のコメント
 AIが進化し簡単に利用できるようになるにつれ、サイバー犯罪者は、より説得力があり、個別に最適化され、検出が難しい詐欺を生み出しています。
 ディープフェイクによって本物と偽物の境界が曖昧になるだけでなく、AIを悪用したテキストメッセージや電子メール、ソーシャルメディア、ライブ動画による詐欺にまで広がり、オンライン上の信頼と安全はこれまでにない脅威にさらされています。そのため、消費者が新たな脅威について正しい知識を持つことがこれまで以上に重要です。
 マカフィーは、消費者のプライバシーやアイデンティティ、個人情報を守ることに注力し、誰もが安心してインターネットを利用できるようサポートを続けていきます。

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