チタニウム筐体に新開発「LiMa-Carbide ドライバー」搭載
歴代フラッグシップモデルの系譜を継いだ、DITAの新IEM「Mecha」
2024年12月14日 10時00分更新
finalは12月14日、DITAブランドの新しいIn Ear Monitor「Mecha」(メカ)を発売した。製品名には、Mechanical(メカニカル)から派生し、素材ひとつひとつが形を変えながら最終製品へと昇華されていくプロセス、そのエンジニアリングへの敬意が込められているという。
新開発の「LiMa-Carbideドライバー」やチタニウム筐体の採用が特徴。
直径10mmのダイナミック型ドライバーであるLiMa-Carbideドライバーの振動板はリチウムマグネシウム合金。これにカーバイドコートのエッジを設けることでスムーズな振幅を実現している。デュアルマグネット構造によってボイスコイルが効果的に動作。楽器音の輪郭をすっきりと鮮明に浮かび上げ、中音域を妨げることなく、低音域のレスポンスを大幅に向上させている。
さらに、ドライバーをチタニウム製の筐体に直接取り付けることで、筐体内の不要な共振を最小限に抑制。デュアルベントを設けることで、繊細な中高音域を残しながら、迫力のある低音域が包む、高度なサウンドバランスに仕上げているという。
チタン筐体については、初代「Dream」に始まり、「Dream XLS」「Perpetua」とフラッグシップの系譜を継いできたDITAにとって特別な素材。Mechaでは、ひとつのソリッドブロックからCNC切削により精密に加工し、素材の自然な輝きや質感を引き出している。人間工学に基づいた筐体形状にして、最適なフィット感も実現している。
Churroケーブルはシルバーコーティングされたモノフィラメント単結晶高純度銅線を採用。ケーブル内部はPE被膜で、ケーブル表面に走る無数の凹凸はソフトタッチのTPEスリーブ。もつれがなくしなやかでありながら、力強いケーブルで、引き込まれるような没入体験が得られる。
ケーブルプラグは様々な端子に交換可能なAwesome Plugとなっており、2022年から用いている最新版(Version2)。堅牢性が高まり、デザインも洗練された。3.5mm、4.4mmバランス、USB Type-C(384kHz/32bit対応)も同梱している。色味は筐体やChurroケーブルと合わせている。
イヤーピースは、音道管部分と耳に触れる部分とで硬度が異なる2種類のシリコン素材を使用するfinal製の定番イヤーピース「TYPE E」だが、通常販売のない蓄光軸の「DITA」特別仕様となっている。本体には5サイズをケースに収納して同梱。また、Mサイズのみだが、ショート軸タイプの「TYPE E 完全ワイヤレス専用使用」も同梱。音導管が鼓膜に近づくことで、TYPE Eとは違ったリスニング体験を得られるという。
このほか、収納ケースはドイツのツールメーカーTANOS社のsystainerを採用。ケースを重ねて保管できる。
周波数特性は20Hz〜20KHz、インピーダンスは32Ω、感度は113db/mW(1kHz)。イヤホン側端子は2pin型。DITA公式ストアでの販売価格は15万8000円。