自社製選別チップ採用で6400MHzのオーバークロック対応

XMP 3.0に対応した「Crucial Pro DDR5-6400」が抜群の安定感だった

文●飯島範久 編集●北村/ASCII

提供: マイクロンジャパン

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オーバークロックでも安定動作

 インテルからデスクトップPC向けのCore Ultra 200Sシリーズ(開発コード:Arrow Lake)が登場し注目を集めている。低消費電力・低発熱ながら高効率でゲーミングCPUとしても十分な性能であり、これからのゲーミングPCの定番CPUになりそうだ。

 特にCore Ultra 200Sシリーズではメモリー周りが強化され、定格メモリークロックはDDR5-6400までサポート。ゲーミングPCとしてマシンを組むなら、やはり最速の環境にしておきたいが、無理やり高速で動作させようとすれば不安定になること間違いなし。

 そこでおすすめしたいのが、XMP 3.0に対応した「Crucial Pro DDR5-6400」だ。メモリーコントローラーが標準でDDR5-6400に対応しており、安定して動作するためCore Ultra 200Sシリーズと相性がバッチリだ。そんな、Crucial Pro DDR5-6400をお借りしたので、Core Ultra 200Sシリーズ搭載マシンで動作チェックしてみた。

DRAMチップはMicron製の選別チップを採用する安心感

「Crucial Pro DDR5-6400」は、ブラックとホワイトの2種類がある

 まずはかんたんにCrucial Pro DDR5-6400について紹介しよう。高性能を求めるゲーマーやクリエイター向けである、低レイテンシーのオーバークロックモデル「Crucial Proシリーズ」は、これまでも高性能かつ安心・安全なメモリーを提供してきた。

 今回のCrucial Pro DDR5-6400はCore Ultra 200Sシリーズに合わせた最新モデルで、DRAMチップはMicron製の選別チップを採用。つまり、動作が確実に安定するチップのみ使用していることになる。メモリープロファイルはインテルのXMP 3.0とAMD EXPOの両方に対応しており、メモリータイミングは6400MT/秒が38-40-40-84/1.35V、6000MT/秒が36-38-38-80/1.35Vとなっている。

 折り紙からインスピレーションを得たとされるアルミニウム製ヒートスプレッダを搭載し、LEDイルミネーションはサポートしていないものの、冷却性能を高めた質実剛健なモデルだ。カラーは、ブラックとホワイトの2色を用意。最近流行りのホワイトPCでも、ホワイトを選べばメモリーだけ浮くということはない。

折り紙をイメージしたヒートスプレッダは、幾何学的でシンプルな印象

 そもそも、メモリーのアクセス速度が上がるとゲームにどのようなメリットがあるの?という疑問を感じている人もいるかもしれないが、レイテンシー(遅延)が低減されることで、フレームレートの向上が期待できる。わずかなフレームレートの違いでも、それがゲームの勝敗を分ける可能性もあり、より高速アクセスできるメモリーを追求しているのだ。

Core Ultra 7 256K搭載マシンでチェック!

 今回テストマシンとして使用したのはCore Ultra 7 256K搭載し、マザーボードはASUSの「ROG MAXIMUS Z890 EXTREME」、ビデオカードは「NVIDIA GeForce RTX 4070Ti SUPER」を採用。搭載したメモリーはCrucial Pro DDR5-6400 32GB(16GB×2)で、比較対象として、「Crucial DDR5-4800」を使用した。

NZXTのケースに入れられた自作マシンは、マザーボードがASUSの「ROG MAXIMUS Z890 EXTREME」、CPUは「インテル Core Ultra 7 256K」で、ビデオカードは「NVIDIA GeForce RTX 4070Ti SUPER」を搭載

比較対象の「Crucial DDR5-4800」

Crucial Pro DDR5-6400の情報をCPU-Zで取得

Crucial DDR5-4800の情報をCPU-Zで取得

 6400MT/秒で動作させるには、起動時にBIOSの設定でXMP 3.0のプロファイルを利用するようにするだけ。XMP 3.0対応製品なので、細かな設定をしなくても安定した動作が得られる。

このマザーボードでは、XMPを選択すると6400MT/秒のプロファイル設定になった

 どのくらいの効果があるのか、各種ベンチマークテストを実施した。まずはメモリーアクセス速度をチェックする「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」を実行。結果は、Read、Write、Copyともに2万MB/秒近い差をつけている。また、レイテンシーは83.6ナノ秒とCrucial DDR5-4800の97.7ナノ秒に14ナノ秒近く低減されていることがわかる。

「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」によるアクセス速度の結果

「AIDA64 Cache & Memory Benchmark」のレイテンシーの結果

 続いて、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」を実行。グラフィックは最高品質で解像度は2560×1440ドットのフルスクリーンモードで行なった。

「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」の結果

 結果は、Crucial DDR5-4800にスコアで900近い差をつけている。メモリーが違うだけでこれだけ改善できるのだ。

 もう一つ、安定性のチェックとしてストレステストを行なった。「AIDA64」のメモリーストレステストを1時間ほど実施。結果は、動作が不安定になるようなことはなく、温度も51度と48度で、低負荷時に比べて10度程度の上昇に留まっている。アルミニウム製ヒートスプレッダによる冷却効果も高いと言えよう。

「AIDA64」のメモリーストレステストの結果

品質、信頼感、性能の三拍子揃ったメモリー

実売価格は1万8000円を切っており、購入しやすいはずだ

 Crucial Pro DDR5-6400の実売価格は32GB(16GB×2)が1万7500円前後で、この円安時代にも関わらず懐に優しい価格設定になっている。

 Crucial(Micron)は、さすがにDRAMチップを自社生産しているだけあって、良いチップを選別できるので、オーバークロックでも確実に安定して動作できる製品を提供してくれる。長年の実績による品質と信頼性、性能の高さを併せもったCrucial Pro DDR5-6400は、Core Ultra 200Sシリーズで最高のゲーミングPCを組むための必須モデルになるはず。Core Ultra 200Sシリーズの登場で、新たにゲーミングPCを構築したいのなら、メモリーは本製品を選ぶことをおすすめする。

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