ヌーラボが学生から広げる“チームで活動するためのノウハウ”
ボードゲームで“失敗を重ねる” 成蹊大ゼミ生が「プロジェクト管理講座」で学んだこと
学生時代からプロジェクトベースの働き方に備えよう
伊藤ゼミがプロジェクト管理講座を取り入れた狙いは、ゼミ活動だけではなく、卒業後にプロジェクトベースで仕事をする際にも、能力を発揮できるようになって欲しいという想いからだ。講座冒頭、伊藤教授は、「いわゆる“JTC(Japanese Traditional Company)”の働き方は終わった。自身の役割をプロジェクトごとに果たせるようにならなければいけない」と呼びかけた。
加えて、「ベースの知識が多くなり、課題ごとに即興で成果を出すことが求められている。様々な状況かつ様々な人との連携の中で、自分は何ができるかを考える力が必要。レポートラインや役割が変わっていく中で、どうバリューを出せるかを体験できるのがすごく良い」と、この講座の内容を評価した。
一方、ヌーラボの安立氏は、他大学にも講座を実施する中で、「とにかく皆元気で、積極的で、挙がった学びも多かった」と今回の講座を振り返る。本来は、「プロジェクトなんて関係ない」と思っている社会人向けに作られたボードゲームではあるが、学修や就活の中でグループワークを行う機会が増えており、大学からの問い合わせも多いという。
大学以外にも、宿題をプロジェクトに見立てた小学生向けワークショップの開催など、プロジェクトやチームでの活動に早くから慣れてもらうための活動に注力している。最終的には、同社のプロジェクト・タスク管理ツールである「Backlog」の利用につなげたいと足立氏。「ゼミの活動もBacklogにフィットする部分が多く、福岡大学のゼミでも活用されている。『実はプロジェクトって身の回りにあるんだ』と気付いてもらい、ゆくゆくはBacklogも試してもらいたい」と語った。