参加者の構成に合わせて組む順番も臨機応変に変更
ややこしい前面端子のピンは図で説明
また、参加者のケースに合わせて組み込むパーツの順番も臨機応変に変更していた。このあたりは、PCケースや各パーツの構造を把握できていないとできないことで、組み合わせによってその場で決定しなくてはいけないことなので、そこをしっかりと対応しているのはさすがだなと感じた。
また、自作パソコンで一番ややこしいと感じる前面端子のピンは、松岡氏が紙に図を描いて説明してくれていた。とはいえ、ドリブル松永が購入したNZXTの「H6 Flow RGB CC-H61FB-R1」は、前面のピンはまとまっているため、1つ1つではなく向きさえ合っていれば大丈夫というものだった。しかし、ケースによっては1つ1つわかれていることもあるので、そういった際にこのように図を描いて説明してくれるのはありがたい。
ドリブル松永は、松岡氏の指示のもと、難なく自作パソコンを組み上げていく。初めての自作ではあるものの、松岡氏と登坂氏はある程度、初心者がどの工程でつまずくかというのを理解しているように感じた。そのため、ちょっと手間取りそうになったらそれを察して、説明しながらやり方を教えてくれていた。
また、パーツの設置だけでなく、ケーブルマネージメントもある程度まではアドバイスしてくれていた。ある程度まではと書いたが、これは十分ケース内に収まるキレイさで、ここからさらにこだわることもできそうだなといった程度だったからだ。プロだったらすごい技が出るんだろうなと思いつつ、どこまでやるかは本人が決めることになる。
ちなみに、今回の参加者は、お父さんと一緒に来ていた小学生、お母さんと一緒に来ていた中学生、お一人できていた青年という面々だった。お父さんと来ていた小学生は、ビデオカードなしでお父さんの仕事用のマシンを組みたいということで、お母さんと来ていた中学生は、「フォートナイトが遊びたい」ということで、お一人で来られていた青年は、何のゲームをするかは決めていないけど、パソコンでゲームを遊びたいという理由で参加したのだという。
それぞれ、組み終わるとディスプレーに接続し、電源をオンにしてBIOSがちゃんと起動するかをチェック。どの参加者も、電源スイッチをオンにする際は緊張した面持ちで、BIOSが起動したときは安堵が混じった笑顔だったのが印象的だった。
ドリブル松永のパソコンも、無事BIOSが起動。ホッと一安心の松永だったが、「ここからどうすればいいんですか? 普通はWindowsが起動しますよね?」と質問。これにジサトライッペイは「OSも自分で入れるんだよ」と答えていたが、ドリブル松永は「え、自分で入れるもんなんですか?」と驚いていた。
ドリブル松永は後日、編集部でOSのインストールも実施。OSが起動した自分のパソコンを見てニヤニヤしているのを見ると、こっちもニヤニヤしてしまう。ああ、初めてパソコンを組んだときはこんな気持ちだったなと思い返してしまった。
自作パソコン組立イベントを通じて感じたのは、やはりスタッフさんの手伝う塩梅。今回組み上がったとして、今後1人で組む際や、パーツを強化する際に今回の経験が活かせたほうがもちろんいい。そのため、全力で手伝うというよりは、参加者が考える部分もしっかりと残しつつ、できるだけすべての自作を自分の力でできるように必要な所だけアドバイスないしは手伝うというのが、とてもいいなと感じた。
これは、ドスパラ秋葉原本店でのパーツ選びのときも感じたことで、アドバイスはするけども、最終判断は参加者のほうにあるということを徹底していたので、自分で選んで自分で組んだという実感がとても得られるイベントだった。