直下型LED部分駆動の「INZONE M9 II」も登場

27型でも24.5型になる480Hzディスプレー「INZONE M10S」登場、Fnaticと共同開発

2024年09月25日 10時06分更新

文● 八尋 編集●ASCII

「INZONE M10S」と、「INZONE M9 II」が発表

 ソニーは9月25日、ゲーミングデバイスブランド「INZONE」から、FPSコアゲーマー向けの27型OLEDディスプレー「INZONE M10S」と、アクション/RPGゲーマー向けで、「M9」の後継モデルとなる「INZONE M9 II」を発表した。

 価格はINZONE M10Sが17万5000円前後、INZONE M9 IIが13万2000円前後。いずれも10月25日に発売予定。

有機ELでリフレッシュレート480Hz、応答速度は0.03ms(GtoG)

INZONE M10S

 INZONE M10Sは、有機EL(OLED)パネルを採用する27型ディスプレー。初期からeスポーツチーム「Fnatic」と共同で開発しており、世界のeスポーツ基準でしっかりと使えるディスプレーを目指したという。

 FPSで重要となるリフレッシュレートは480Hz、応答速度は0.03ms(GtoG)を誇る。実際に先行体験で「VALORANT」をプレイさせてもらったのだが、自宅の240Hzのディスプレーと比べて明らかにマウスカーソルが細やかに動かせるように感じた。正直、240Hz以上はわからないだろ……と思っていたが、実際に試してみると全然違って驚いた。

 また、応答速度0.03(GtoG)というのも驚異的。とくに「ストリートファイター6」を始めとした対戦格闘ゲームも、競技シーンでも存分に通用するディスプレーだと感じる。

コアなFPSプレイヤーを考慮した、24.5インチモードとFPS Proモード

 INZONE M10Sの特徴は、リフレッシュレートと応答速度だけではない。コアなFPSプレイヤーを想定したモードもいくつか搭載している。1つが「24.5インチモード」だ。INZONE M10Sは前述のとおり27型だが、画面の表示エリアを24.5型にすることができる。

こちらが通常

24.5インチモードの真ん中より

こちらが下に合わせたモード

 加えて、画質モードとして敵が見やすい「FPS Pro+」モードと、TNパネルと同じ見た目の画質になる「FPS Pro」モードを備えている。FPSプレイヤーの多くが、IPSパネルよりTNパネルを選択してきた歴史を鑑みて、このモードを用意したとのこと。もし通常の画質に慣れなければ、こちらのモードを使用すれば今までどおりの画質で高リフレッシュレートや応答速度を享受できる仕組みだ。

 FPS Pro+モードは、Fnaticとともにチューニング。FPSゲーム(特に「VALORANT」「オーバーウォッチ2」の敵の輪郭色(赤・紫・黄色)の視認性を向上している。

軽く押すだけで左右の角度が変えられる
キーボード斜め置きにも対応する小さなスタンドも魅力

 スタンドの台座部分は、円状でとても小さくなっている。これは、キーボードを斜めや横に設置するFPSプレイヤーがいるため。加えて、スタンドの厚みはよくあるゲーミングマウスパッドと同じくらいの高さになっており、万が一スタンドまでマウスを振ってしまったとしても、ぶつからずにすむ。高さ調整は120mm、チルト各は-5~+25度、スイーベル角度は±180度。

スタンドは円状でコンパクト

ゲーミングマウスパッドと同じくらいの高さとのこと

 解像度は2560×1440ドットで、自発有機ELパネルによる優れたコントラストも魅力。最大表示は10.7億色で、DCI-P3 98.5%となっている。そのほか、G-SYNC CompatibleとVRRにも両対応しており、カクツキを防ぐことが可能だ。

コンパクトな基板バックパックにより、半導体チップセットの発熱をファンレスで実現。アルミプレートとサーマルパッドを組み合わせた放熱材料のチップを前後から挟み込んで熱を放射する

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