文化も言語も異なる日本とスリランカの開発をどうつないだか
「オフショア開発と相性が良い」 SI企業のSLiCがBacklogで得たこと
ヌーラボは、日本とスリランカに拠点を持つSI企業、SLiCにおけるプロジェクト管理ツール「Backlog」とオンライン作図ツール「Cacoo」の導入事例を公開した。
SLiCは、ソフトウェアの設計・開発をはじめとするSI事業や輸入販売事業を手掛ける。スリランカに子会社を置き、要件定義や設計は日本側が担当、開発や試験などはスリランカ側が担当する体制を取る。
このオフショア開発にて、英語のプロジェクト管理ツールを利用していたが、使い勝手の悪さが課題になっていたという。そこで導入したのが、ヌーラボのBacklogとCacooだ。特にBacklogで得られた成果は3つあるという。
ひとつ目は、「課題のテンプレート」での工数削減だ。日本とスリランカでは、言語だけではなく、感覚や常識の違いも生じる。例えば、日本人とスリランカ人では「完成」のイメージが異なり、課題を起票する際にも、定義やゴールを明確にしないと粒度にバラツキが出てしまうという。
この課題に、Backlogの課題にあるテンプレートが役に立った。要求している情報の粒度や形式を視覚的に伝えられるようになり、指示の工数が削減できたという。
2つ目は、Backlogの利用を徹底したことによる「情報の抜け漏れの解消」だ。「プロジェクトのやり取りは、通訳者を通じて必ずBacklogに起票する」、これだけを徹底した結果、チャットや現場での会話が共有されずに起こるトラブルが、ほぼなくなったという。特に海外エンジニアは頻繁に入れ替わるが、Backlogを検索するだけで過去の経緯や進行状況が把握でき、引継ぎもシンプルになった。
3つ目は、「カスタマイズ性の高さ」による効率化だ。オフショア開発では、常時複数のプロジェクトが並行しているため、相手先を間違えるミスが発生しかねない。Backlogは、背景色やアイコン設定を自由に変えることができ、一目でどのプロジェクトか分かるため、ミス防止につながる。
SLiCのシニアマネージャーである松田遼子氏は、「オフショア開発中の私たちにとって、Backlogはとても相性がいいと思っていますので、引き続きすべてのプロジェクトでフル活用していきたい」と語っている。
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