このページの本文へ

Fractal Design「Pop XL Silet Black Solid」を採用

実は最近だとレア? 吸音材採用ケースで静音に特化したゲーミングPCのコダワリを聞いた

2024年08月19日 11時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

提供: セブンアールジャパン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PCケースはしっかりと厳選
静音だけでなくしっかりと冷却にもコダワリ

──これまで実際に動かしてみると、動作音が大きく採用を見送ったケースってあるのですか?

中嶋氏:具体的には申し上げることはできませんが、結構あります。ただ、その場合、ファンの動作音がうるさいとかではなくて、構造上の問題ですね。いわゆるファンの動作音に合わせてケースが共振を起こしてしまっている場合があります。そういったケースは、静音を謳うパソコンでなくても採用を見送っています。

──実際にZEFT Z45EBが出来上がり、静けさに関しては実感できましたか?

真重氏:結構静かな印象を受けました。背面の排気孔に近づくと多少は動作音は聞こえてくるのですが、動作音が抑えられている印象です。

実際に動作させてみてもかなり静かな印象と語る真重氏

──Pop XL Silet Black Solidは標準だと前面に3基、背面に1基、それぞれファンが装着されています。ですが、ZEFT Z45EBでは前面にラジエーターを搭載していますが、ファンの構成を教えてください。

中嶋氏:おっしゃるとおり、前面の3基のファンを取り外し、そこに360mmサイズのラジエーターを装着しています。そこで、外したファンのうち2基を天板に搭載し、残り1基はパッケージに同梱する仕様です。実はファンを移設する際に、ケーブルを延長する工夫を施しています。

背面の様子。背面には120mm角ファンが1基装着されている

前面のファンのうち2基がZEFT Z45EBでは天板に移設されている

右側のサイドパネルを外したところ。ケーブルはキレイにまとめられている

──ファンを全部Noctua製にしたり、CPUクーラーをNoctua製の空冷タイプに変更することはできますか?

中嶋氏:はい。BTOで用意していますので、Npctua製クーラーにこだわりたいお客様は適宜変更していただければと思います。実は別のモデルの話ですが、全部Noctuaさんのファンで揃えたものを用意したことがあります。ファンのカスタマイズによって価格もそれなりに上がったんですが、お客様から好評いただきました。もし、こちらのZEFT Z45EBも、お客様からご要望が多いようでしたら、すべてのファンをNoctuaさんのものに置き換えた特別仕様のモデルも検討します。

──そういった動作音の問い合わせは、やはり夏になると多くなるのですか?

中嶋氏:夏はやはり冷却に関するお問い合わせが多いですね。とくに、ゲームをプレーされる方は、画面の隅にオーバーレイでCPUやGPUの温度をリアルタイムで表示していることが多いと思います。それが90度前後になると、ハードウェアの仕様では問題がなくても精神衛生上はあまり好ましくありません。それが、夏場になると気温も上がりますので、さらに温度が高くなってしまうのではないかと心配される方が多くなります。ですが、ZEFT Z45EBは静音性を考慮しつつも、冷却面は妥協していませんので、内部に熱がこもることもなく、快適な動作が実現します。

真重氏:CPUクーラーには、Cooler Master製の簡易水冷タイプ「MasterLiquid 360L CORE ARGB」を採用しています。コストパフォーマンスを追及するとほかの選択肢もあるのですが、この簡易水冷クーラーに用意されたファンの動作音は公称で最大27.2dBAとなっており、比較的静かです。静音性と冷却性能のバランスのよさで、このクーラーを選択した次第です。

静音性を高める一方で冷却面もこだわったと話す中嶋氏と真重氏

──それ以外に静音性にこだわった箇所はありますか?

中嶋氏:ビデオカードですね。ZEFT Z45EBでは、GPUに「GeForce RTX 4070」(以下、RTX 4070)を搭載しています。これはコストパフォーマンスを重視しての採用なのですが、試用機ではGIGABYTEさんのものが装着されています。こちらのビデオカードは、負荷が掛かっていない、いわゆるアイドル状態ではファンの回転が停止するセミファンレス仕様となっています。また、負荷を掛けた際でもPop XL Silet Black Solidがその動作音を閉じ込めてくれるので、かなり静かな動作を実現します。ただ、時期によってはビデオカードを変更する可能性もあるので、どうしてもこのセミファンレス仕様がほしいというのであれば、BTOで製品を指定いただければと思います。

真重氏:電源ユニットは標準構成では、80PLUS Gold認証の定格出力750Wのものなのですが、この仕様機では「Corsair RM850e ATX 3.0 850W」に変更しています。この電源ユニットはセミファンレス仕様の「ZERO RPMファンモード」を搭載しているほか、ファンの動作音を抑えた低ノイズ仕様となっています。より高い静音性にこだわるのであれば、BTOでこちらを選択していただければ幸いです。

GPUはRTX 4070。試用機ではGIGABYTEのビデオカードが採用されていた。なお、カードは時期によって変更される場合があるとのこと

カテゴリートップへ