本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「新機能を次々——「攻め」の体制とフラットな雰囲気が原動力:ソラカメチームインタビュー【前編】」を再編集したものです。
2014年に設立した日本発のスタートアップであるソラコム。主力事業である、IoT向けの通信を簡単に利用できるプラットフォーム「SORACOM」は世界180以上の国と地域でつながるようになり、2024年には東京証券取引所グロース市場するなど、日本を代表するグローバルスタートアップへと大きく成長しました。
そのソラコムが2022年5月に立ち上げたのがクラウドカメラサービス「ソラカメ」。これまで提供していたIoTプラットフォームでは、活用には開発の知識が必要になります。そこで、簡単に設置できて誰でも使えるクラウド型カメラというハードウェアとクラウドを一体化した新規事業にチャレンジしたというわけです。
組織体制もソラカメの特徴のひとつです。ソラコムは基本的にセールス部門、事業開発部門、エンジニアリング部門と機能ごとに組織を分けて運営していますが、ソラカメはセールス、事業開発、エンジニアが1つのチームに所属します。もともとソラコムには2週間ごとに新機能をリリースするというスピード感がありますが、ソラカメチームは全ての機能がワンチームになったことでさらに加速し、開発から製品をお客様に届けるまでを一丸となって取り組んでいます。
ソラコム全体のカルチャーでもある、社員同士をニックネームで呼び合う、社内コミュニケーションはSlackが主体で、社内メールは禁止という独特な雰囲気もある一方で、フルリモートも可能ながら1週間に1度は出社し、2週間のリリースが終われば必ずハッピーアワーでメンバーをねぎらうという密なコミュニケーションも取り合うのもソラカメならでは。今回はソラカメメンバーに、チームでの働き方ややりがいなどを自由に話してもらいました。
お話を聞いたのは、セールスで事業開発リードの高見(yuu※カッコ内はニックネーム)、同じくセールスでプロダクトマネージャーも務める鬼木(onicky)、リードエンジニアの五十嵐(ash)、シニアエンジニアの松下(koki)、エンジニアの大沼(shinya)、同じくエンジニアの片瀬(kumico)、エンジニア兼デザイナーの李(feifei)の7人です。
新しい価値をどんどん提供する「攻めの業務」が刺激的
——皆さんの新規事業であるソラカメについてどう思いますか?
五十嵐(ash):ソラカメに来る前はソラコムの運用チームにいたのですが、運用チームはコストを下げたり安定性を高めたりという守りの業務が7、新しいバリューを生み出すという攻めの業務が3という比率でした。その比率がソラカメに来てからは逆転して、攻めが7で守りが3という状態です。新しいものをどんどん作って価値を提供するという業務がすごく新鮮で刺激的です。
高見(yuu):ソラカメチームは組織としてエンジニアと営業が1個のチームになっていて、上流から下流の工程まで1個のチームにいるというのが新しいところですね。この体制だからこそ、ashが言っていたような攻め中心の業務比率を実現できていると思います。
松下(koki):僕は新規系のデバイス関係業務を担当することが多いのですが、お客さまのことを考えて提供した機能が、実際には想定と違うということがよくあります。高機能なライブ動画を提供しても、一番よく使われるのがシンプルな静止画だったりという気づきが得られたり、もっとお客さまのことを知って製品を作ればお客さまのためになるということもうれしいですね。
片瀬(kumico):僕はグループ会社からの出向でソラカメチームに入ったのですが、まだ進化中のプロダクトということで今までの職場とはスピード感が異なっていて、ついていくのに頑張っているという感じです。ただ、僕は攻めはもちろんですが、守りも大切だと考えているので、自分ができる範囲でスピード感を保ちつつ、ユーザーに安心して使ってもらえるような安定稼働を意識して働いています。
Feifei(feifei):私がこれまで関わったプロジェクトは自分のポジションが用意されていて、分担された業務を責任を持ってやる体制だったんですが、ソラカメは1つの機能に対してセールスやエンジニアが意見を言うし、私もデザイナーとしての視点を求められたりと意見をぶつけ合っていて、結果としてソラカメならではの製品が作れていてすごく楽しいです。
ニックネームのおかげ? 若手も対等にコミュニケーション
——ソラコムの特徴でもある「ニックネーム」呼びというフラットな雰囲気も含めて、実際に働いてみてどうですか?
kumico:ニックネームで呼び合うこと自体単純にいい文化だなと思っていたんですが、実際に入社したら結構な驚きがありました。ソラコムにはエンジニアから見ても凄腕だと思うようなエンジニアがたくさんいるんですが、ニックネームのおかげで気軽に質問できたり、コードレビューをもらえる文化がすでにできているんですね。ただニックネームで呼び合うだけじゃなくて対等にコミュニケーションできる環境ができていて、エンジニアとしてはめっちゃ楽しい環境だなって思いました。
feifei:チームに入ってもうすぐ3カ月なんですが、開発のやり方が今までと全然違いました。今まではデザイナーがデザインを作り、エンジニアは開発するというように業務が分かれていたんですけど、いまは私がコードでデザインのモックアップを作って、フロントエンジニアに渡しているので、デザイナーもエンジニアの知識も必要。実装するにはエンジニアに「このAPIは何が返ってくるの?」とやりとりする必要があるんですけど、みんなすごく丁寧に教えてくれて、デザイナーとエンジニア、セールスの距離感がすごく近いのがいいところだと思います。
onicky:これはソラカメチームに限らずソラコム全体に言えるのですが、入社時期にかかわらずみんなとてもサポーティブで、困ったら助けてくれるし、いつでも気軽に相談できる。単純にやりやすいというかギスギス感がなくて、それが心理的安全性につながるのかな。
feifei:みんなこのチームをよくするためにいっぱい考えていて、リリース後の振り返りでは「この場面ではあのメンバーが困っていたな」など、ちゃんと良くする方法を考えています。今までは開発の忙しさがピークに達したら自分中心に進めがちになっていたけど、最近はちゃんとプロセスを決めてから進めるようになっていて、だんだん良くなっているのを感じますね。
ash:feifeiの話はすごくうれしいですね。ソラコムの創業期のメンバーは30代後半の時にいた会社でなんらかギャップを感じて「俺だったらもっとこうしたい!」と思ってソラコムを立ち上げました。それから10年、再び「もっとこんなことできるんじゃないか」と考えることもあって、ソラカメチームを立ち上げました。自分たちのアイデアを試せる実験場でもあります。いろんな実験をどんどん繰り返して製品だけではなく組織としてのあり方もメンバーの違和感をどんどん出して、それを吸収してより良いものにしていこう、と進んでいる感じがありますね。
意志決定の早さにはリアルのコミュニケーションも重要
——リモートワーク前提の働き方で、どうコミュニケーションをとるようにしていますか。
yuu:ソラコムはリモート前提でフルリモートもOKなんですが、ソラカメチームは九州在住のkokiを除いて週に1回は会社で集まることにしています。新規事業は、意志決定のスピードがビジネス的な強みになります。早く決めるにはチームメンバーとのコミュニケーションが重要です。なので週1回は集まることとし、2週間ごとのリリース後は会議室でピザを片手にいろいろ語り合うというハッピーアワーも開催しています。
ash:ソラコムのエンジニアチームは全部で50人近くいるので、全員が集まってご飯を食べたりというのはなかなか難しいんですけど、ソラカメはまだ7〜8人程度なので気軽に集まりやすい。ハッピーアワー以外にも歓迎会だったり全員を集めた戦略会議など、月に1回くらいはお店で飲み食いしてコミュニケーションというのもやってますね。
yuu:週1の出社とかハッピーアワーって、参加する若手メンバーはどう思っているんだろう?
feifei:私は週に2回ダンススクールに通っていて、その日は出社してからダンススクールに通えるのでちょうどいいです。
kumico:僕は家が遠くて通勤に1時間半くらいかかるので、ハッピーアワーで2週間に1回くらいなら美味しいご飯が食べられるから出社しようかな、という感じですね。2週間に1回の出社なら全然負担じゃないので。
yuu:2週間に1回というのはあなたのオリジナルルールなんだけどね(笑)。kokiはリモートだけど、どのくらいの頻度で東京オフィスに来ている?
koki:コロナの影響でペースは減りましたが3〜4カ月に1回くらいですね。でも行く度に歓迎会を開いてもらったりするのでコミュニケーションは取れています。ハッピーアワーはリモート参加だと見ているだけだとちょっと辛いので出ていないんですが、そのぶん普段の打ち合わせの時間などで長めにコミュニケーション取るようにしています。
ここまで働き方や職場の雰囲気を紹介しました。
後編では、実際の業務や環境、仕事に対するやりがいについてメンバーに聞いていきます!
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