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JN-MD-IQ1301FHDRをレビュー

モバイルでも映像の質にこだわりたいなら、QLEDの13.3型液晶はいかが?

文●宮崎真一 編集●ジサトラユージ/ASCII

提供: 株式会社JAPANNEXT

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JAPANNEXTのQLED採用13.3型モバイルディスプレー「JN-MD-IQ1301FHDR」。実売価格は2万6980円

 場所を選ばず利用できるモバイルディスプレーは、様々な用途で需要が高い。たとえば、ノートPCと合わせて外出先で手軽にマルチディスプレー環境が構築できるほか、自宅でもモバイルディスプレーであれば、使用しない場合に片づけておくことも可能だ。

 しかし、モバイルディスプレーは各メーカーから様々なモデルが登場しており、どれを選べばよいか悩ましいところ。だが、ディスプレーの画質にこだわりたいのであれば、JAPANNEXTの「JN-MD-IQ1301FHDR」をオススメしたい。ここでは、JN-MD-IQ1301FHDRとはどのようなモバイルディスプレーなのか、どの点が画質に優れているのか詳しく見ていこう。

パネルにQLEDを採用した高画質モデル
sRGBとDCI-P3のカバー率はともに100%

 JN-MD-IQ1301FHDRは、13.3型のモバイルディスプレーで、サイズは312(W)×200(D)×11(H)mmとコンパクトで、重量も本体が約0.5kg、スマートケースが約0.25kgとかなり軽量だ。薄く軽量なため、鞄でのおさまりがよく、可搬性に優れている。なお、外観は黒一色の落ち着いたタイプで、中央下部に記されたシルバーのJAPANNEXTのロゴが印象的だ。

外観は黒一色の落ち着いた雰囲気。厚さもなく、軽いため、すぐにしまうことができる点はモバイルディスプレーとして扱いやすい

 液晶パネルは光沢のある、いわゆるグレアタイプで、駆動方式はIPSの光の透過率に改善を施したFFS(Fringe Field Switching)を採用。それゆえ、より多彩な色を表現することが可能となり、またIPSと同様に広い視野角を実現する。

 実際にJN-MD-IQ1301FHDRの視野角は左右170度とかなり広め。ノートPCのサブディスプレーとして横に置いて使用し、ちょっとズレた角度から画面を見ても色ムラや輝度のバラつきが起きない点は好印象だ。なお、解像度は1920×1080ドットに対応する。

 そして、JN-MD-IQ1301FHDRの大きな特徴として、「QLED」(Quantum Dot LED:量子ドットLED)技術を採用している点が挙げられる。QLEDは、最近はテレビでの採用が多く、耳にしたことがある人も多いのではないだろうか。

QLEDのイメージ

 このQLEDは、「フォトルミネセンス」もしくは「ライトルミネセンス」という現象を利用した仕組みで、ナノメートル単位の半導体粒子が敷き詰められた量子ドットフィルムに、青色LEDの光を照射することで赤や緑といったそれぞれの波長の光に変換して色を実現する。

 従来の液晶ディスプレーでは、「バックライトの白色光をカラーフィルターに通す際に、必要な色以外の光成分を吸収し、RGBの3色それぞれを取り出す」という方式だった。これは光量のムダが多く、それぞれの色にバラつきが生じてしまっていた。

 しかし、QLEDでは青色はそのまま透過し、赤色と緑色は粒子の大きさで調節できるためムダが少なく、色が混ざることもないキレイな画面を得ることができるというわけだ。冒頭でJN-MD-IQ1301FHDRの画質が優れていると述べたが、その理由はQLEDによるところが大きい。

JAPANNEXT本社で見学できた、QLEDパネルに採用される青色バックライト。しっかり青色光を発しているのがわかる

 それゆえ、JN-MD-IQ1301FHDRは、sRGBとDCI-P3のカバー率はともに100%を誇り、デザイナー用途やフォトレタッチ、それに映像編集用途において色再現性は申し分ない出来。さらに、コントラストは1000:1、輝度は400cd/m2と高めで、メリハリのある映像はかなり美しい印象を受けた。また、HDR 400に対応しており、ゲームや映画などHDRコンテンツを楽しむことが可能だ。

 その一方で、JN-MD-IQ1301FHDRのリフレッシュレートは60Hzしか対応しておらず、より高いリフレッシュレートで1フレームでも多く描画するといった最近のゲームプレイのトレンドには即していない。

 しかし、AMDのディスプレー同期技術である「FreeSync」はサポート。ビデオカードにRadeonシリーズを使用している場合に限られるが、画面のカクツキである「スタッタリング」や、画面のズレである「ティアリング」を抑えることができるのはありがたい。なお、GeForceシリーズのビデオカードで接続したところ、G-SYNC Compatibleとしては動作しなかった。

OSDメニューの「その他」のサブメニューにFreeSyncの設定が用意されている。なお、FreeSyncを活かすにはRadeonシリーズのGPUが必要だ

 さらに、OSDメニューにある「ECO」という項目には、設定のプリセットが用意されている。プリセットは、「スタンダード」「ゲーム」「映画」「テキスト」「FPS」「RTS」「省エネ」の7つ。それぞれ明るさやコントラストが自動で設定される仕組みだ。JN-MD-IQ1301FHDRはゲーミング用途ではないものの、ゲームジャンルに合わせたプリセットが用意されている点は興味深い。

輝度のサブメニューのECOという項目にプリセットが用意されている。工場出荷時設定はスタンダードだ

 そのほか、眼精疲労の原因とも言われるブルーライトの軽減機能も搭載し、OSDメニューのLOW BLUE LIGHTという項目から、25刻みで0~100にブルーライトの軽減量を変更可能だ。フリッカーフリーこそ用意されていないものの、長時間の使用でも疲労を抑える配慮がなされているのはありがたい。

 さらに、OSDメニューではシャープネスを5段階に設定できるほか、色温度も色設定のサブメニューから暖色や冷色、そのほかユーザーの好みに合わせるユーザー設定に変更可能だ。

色設定のサブメニューの「色設定」から色温度の変更が可能。なお、工場出荷時設定は「ユーザー設定」だ

 なお、JN-MD-IQ1301FHDRの消費電力は、通常が8W、最大11Wとかなり抑えられており、省エネモードを使用すると消費電力は4Wまで低下する。このあたりは、さすがモバイルディスプレーといったところで、消費電力の低さは本製品の大きな魅力と言っていい。

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