第2回 アラフィフでの離婚&単身移住で気ままなシングルライフ

離婚を決意して即行動! 田舎へ単身移住すべく中古の一軒家を200万円で購入

文●杉山幸恵

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 4人の子供たちが結婚や就職などで巣立ち、〝自身の親としての役割が終了した〟タイミングで離婚を決意したマンガ家・イラストレーターのマツキヨコさん。次なるライフステージへ歩を進めるべく思いついたのは、住み慣れた街を離れる単身移住という選択だった。そこで、マツキヨコさんのライフシフトにまつわる連載の第2回では、移住にいたった経緯や家探しなどについて話を聞いた。

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以前から気になっていた移住生活を決意!そして家探しをスタート

 離婚を決めた2か月後には滋賀県高島市の琵琶湖近くに中古の一軒家を購入したというマツキヨコさん。20年以上住んだ京都を離れ、見知らぬ土地での生活を選んだ理由を聞いてみた。

 「当時、インターネットで移住の記事を目にすることも多く、移住生活は気になっていたんです。もともと私は兵庫県の瀬戸内側という地方出身なので、そのころ暮らしていた京都より都会に出るつもりはなく、家探しは価格重視でした。都会より田舎の方が住居費が安いだろうと(笑)」

賃貸ではなく、最初から購入することに決めて、価格の安い順に内覧していった。

 年金分割に関する公正証書の作成など離婚の手続きを進めながら、家探しをしたマツキヨコさん。

 「まずはインターネットで〝移住〟〝古民家〟で検索をかけて。以前、お仕事で移住体験の記事を書かせていただいた長崎県大村市にも興味があったのですが、同時期に娘が妊娠したこともあり。何かあったらすぐ駆けつけてあげられるようにと、京都からあまり離れていない滋賀県を選びました。移住先を決めたあとは、不動産屋さんのホームページやGoogleマップ(ストリートビュー)などを使って確認しながら 絞り込んでいきました。そして高島市の不動産会社さんで3件ほど現地見学。そこで暮らす自分がイメージできたこと、内装が気に入ったこと、周りの景色や静かな環境も気に入ったことから、即日決定したのが今の家です」

シャンデリアと壁紙も購入を決めた理由の一つとなったとか

移住で大変だったのはお金と虫!それ以外はなんてことなかった

 47歳で単身移住を実行するにあたって、大変なことはなかったのだろうか。

 「子育ての大変さに比べたら、自分の身一つで動けること、自分の努力でなんとかなることがほとんどなので、特に大変だとは思いませんでした。しいて言うなら、お金と虫(笑)。安い物件はそれなりに初期リフォームにお金がかかる印象です。古い物件でしたし。電気水道は通っていましたが、汲み取り式トイレを水栓に変えることが購入時の条件だったこと、古いガスの設備を整えるなどが必要でした」

 実際、購入した中古物件は200万円だったが、屋根の修繕・塗装に約47万円、下水道接続工事に約94万円など、引っ越し前に出費がかさんだ様子。細かい部分は住みながら必要な部分に手を加えていくとして、「今は最低限暮らせる環境を整えるだけでいい」という初期工事だったそう。

 「そして、虫問題。クモは以前の家でも見たことがありましたが、室内でダンゴムシ、ムカデ、カメムシに遭遇することになるとは思ってもいませんでした。5年暮らすと対処法も身に付きましたが(笑)。ちなみになぜかゴキブリは一度見たきりです」

実害のある虫は殺虫剤を使うが、コオロギなど「殺すほどではないけれど同居は遠慮したい!!」という虫の対処法も今ではこのとおり!


以前、夜中にムカデに刺されたこともあるマツキヨコさん。ムカデ対策もすっかり習慣に。

 移住して4年ほどが経った現在、マツキヨコさんの心境はいかなるものか。そして、終の棲家として選んだ古民家での暮らしとは?気になるその後のエピソードは第3回へと続きます。

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