「野球をテーマにしたカードゲーム」として、よい落としどころ:
プロ野球のカードゲーム「ドリームオーダー」 戦略性もありながら運も絡む野球らしさがいいですね
2024年07月25日 12時00分更新
夢のチームを作りたい
プロ野球のオールスターゲームが終わりました。筆者が応援している横浜DeNAベイスターズからも多くの選手が出ましてね……。牧秀悟選手がMVPになったし、山本祐大選手もしっかりリードしていたし、東克樹選手、森原康平選手も1イニングをきっちり抑えたし、オースティン選手もホームランを打ったし(ケガが心配)、宮﨑敏郎選手の守備も良かったし、度会隆輝選手はお父様の前でタイムリー出たし……。
しかし、野球ファンとは欲深い生き物。オールスターゲームなどを見ていると、「自分だったらこういうチームを組むのに!」「こういう采配をするのに!」という、居酒屋でクダをまく中年男性みたいになってしまいます。
まあ、筆者ももう中年男性ですが……そうはいっても、SNSで「ここは代打だろ〜」とかボヤくようになっても、なんだかみっともない。
「プロ野球の監督になって夢のチームを作りたい!」という夢を叶える方法があります。ブシロードの「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」です。
野球をテーマにした1対1の対戦型トレーディングカードゲーム。監督となって選手を起用し、“ドリームなオーダー”を作り上げるわけです。
とりあえず「スタートデッキ」があればいい
この手のカードゲームは、やっぱり試すのが一番わかりやすいですね。プレイしたい場合は、まず「スタートデッキ」を入手しましょう。いわゆる構築済みのデッキで、これさえあればゲームができます。
スタートデッキには「クイックマニュアル」と「プレイマット」も付いているので、ゲームが始められる環境が整います。
ルールは野球、対戦はカードゲーム
ゲームのルールですが、文章よりも動画のほうがわかりやすいかもしれません。ドリームオーダー公式のYouTubeチャンネルでは、「【公式】9分でわかる!プロ野球カードゲーム ドリームオーダー あそびかた動画」という動画が公開されています。
ルールに関しては、根本は野球です。ピッチャーとバッターの戦いで、アウトが3つになれば攻守が入れ替わります。ただ、プロ野球は9回(イニング)までですが、ドリームオーダーは3回までです。
まず、お互いにカードを引き、守備側と攻撃側で「選手の交代→能力の発動→サポートのセット」をします。ざっくりいうと、守備側は投手をそのままにするか、交代するかを決めます。攻撃側はあらかじめ決めた打順に沿って打者を出します。
そして、いよいよ投手と打者の勝負。この際、攻撃側は打撃方法を選びます。アウトになりにくく塁に出やすい「ミート」か、アウトになりやすいが点を取りやすい「強振」です。ここで駆け引きが生まれますね。
そして攻撃側の「AP」(攻撃力)と守備側の「DP」(守備力)を比べます。ここで、カードやサポートの能力が効いてきます。カード自体の能力やサポートするカードに応じて、数値が上がる場合があるのです。
ここで、DPが高ければバッターアウト。APがDPと同じか、APのほうが高ければ、攻撃側はサイコロを2つ振り、その合計値に応じた判定結果(アウト、単打、二塁打、本塁打)になります。
つまり、「サポートを使う(手札を使う)」場合は、手札から何を出してもいいわけではなく、何が何でも点を取りに行く/アウトを取りに行く場面なのか、「まあ、この勝負は譲って構わない」と気楽に望む場面なのかを判断しないといけません。
以上の戦いを繰り返し、アウトカウントが3つになれば攻守交代。3イニングで「ゲームセット」となるわけです。
運の要素も絡むのが奥深い
ドリームオーダーはカードゲームではありますが、この表現でわかりやすいかはともかく、「ボードゲーム的」とも感じます。
というのは、攻撃側の判定にサイコロを使うからなんですよね。強いカードの存在やデッキ構築の術に左右されるところももちろんありますが、サイコロという“運”が絡むのも重要。
つまり、駆け引きも重要なのですが、その駆け引きの結果に運の要素も出てくるわけです。そのあたりは実際の野球に近いといえば近い。いい当たりだったけど相手の正面に飛んじゃったとか、ボテボテのゴロだったけどよいところに転がったとか……。
そういった意味では、カードゲームの初心者でも、基本的なルールやこのゲーム特有の駆け引き性さえ理解できれば、上級者に勝てる余地があるともいえます。
野球ファンなら楽しみやすい内容
さて、ドリームオーダーで「やっぱり夢のドリームチームを組むのは楽しいな!」と書きたいところですが、そうはいかないのが奥深いところ。
まず、基本的には、一つの球団でしかデッキを組めません。北海道日本ハムファイターズと埼玉西武ライオンズの選手をミックスするということはできない。
よって、どの球団でデッキを組むかどうかがカギになります。コレに関しては、筆者のように「贔屓の球団がありまぁす!」という人なら別に問題ないでしょうが、そうでなければやはり強いカードやデッキを研究していくことになるでしょうか。
また、触れてきませんでしたが、選手のカードには「コスト」が存在します。デッキを組むにあたって、そのコストをオーバーしないように気をつけないといけません。レアカードを並べればよいというものではないのです。むしろ、コストが小さいけれど優秀なカードをいかに使うかで差が出ます。
そんな自分のデッキを強化していくために、ブースターパックがございます。6月29日からは第2弾も発売中。当然、新カードも多数出てくるわけですから、これによって勢力図が変わるかもしれません。
戦略性もありつつ、ほどよく運も絡むゲーム性。打者と投手の1vs1で試合が進むところも野球っぽい。「野球をテーマにしたカードゲーム」として、いい落としどころだと思います。
実在する選手でチームが組めるわけですし、野球ファンなら楽しみやすい内容。ドリームオーダーは、気軽に挑戦できるカードゲームになっていると感じました。筆者もがんばってドリームオーダーで\横浜優勝/を目指そうと思います。