空回りさせずに両側から締める!
プライヤーレンチはくわえ部が平行で、ボルトやナットを2つの面で挟めるというのが強み。さらに、テコの原理で強力に挟み込むため、どちら方向へ回してもすっぽ抜けにくく、空回りしにくい作りになっています。
では、一度挟むと外しにくいかというとこんなことはありません。先端の開きはグリップの開閉に合わせ約4mmくらい動くため、簡単に外せます。慣れてくると、グリップの握り方でワザと空回りさせることもできるようになるので、繰り返し回すことも素早くできるようになります。
さすがにレンチのように、挟んだまま手や指先でぐるぐる回すのは無理ですが、最後の締め付けや、最初に緩める時なんかにはかなり便利に使えます。
個人的に「コレだ!」と思ったのは、空回りしないように裏のナットを押さえる用途。裏側は見えないので、遊びがあるレンチだといつの間にか外れちゃってたりするんですよね。とくに小さいナットは、ちょっとレンチを動かすだけで外れてしまいます。
その点プライヤーレンチは、グリップを握っていれば遊びはなし。小さいナットも外れる心配なしに回せるので、しっかり締められます。
これ1つあれば、サイズ違いのレンチがいらなくなる!?
プライヤーレンチは、サイズの合うレンチを引っ張り出す必要も、セットで揃えておく必要もなくなるのがいいところ。ボルトやナットごとに工具を持ち替えなくていいため、作業によってはかなり楽になるでしょう。
もちろん、ラチェットハンドルとソケットレンチの組み合わせは素早く回すのに便利ですし、安価なコンビネーションレンチのセットは、力をかけやすいという点で優れています。
用途によっては既存のレンチのほうが便利な場合もあるので、全てを置き換えるというのは難しいところ。そこで、まずはモンキーレンチの置き換えから考えてみてはいかがでしょうか。遊びがなくしっかりつかめるぶん、プライヤーレンチの方が便利ですから。
今回はコンパクトなモデルを試しましたが、全長が長いもの、先端が8mmと分厚いのも、くわえ部が大きく開くものなど、複数のモデルがあります。価格が価格なので気軽には買えませんが、よく使うサイズを吟味し、まずは1本手に入れたいですね。
●お気に入りポイント●
・スライドで幅調整がしやすい
・テコの原理でしっかりつかめる
・くわえ部が平行に動いて遊びがない
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