グーグルが検索サービスで展開中の「AIによる概要」について、表示頻度を大幅に減らしているという。海外メディアThe Vergeが7月17日(現地時間)に報じた。
不適切な回答を避けるための改善が影響か
AIによる概要は、Google検索の結果一覧画面の上部に、AIが生成した概要を表示する機能。たとえば「ASCII.jpとは」というキーワードを検索すると、角川アスキー総合研究所運営のニュースサイトである旨を解説した文章が表示される。
The Vergeは7月17日付けの記事のなかで、本機能の表示頻度が6月1日から6月30日までの1ヵ月間で11%から3%に減少したとするSEO企業の調査結果を紹介。この調査ではさらに、RedditやQuoraといったコミュニティーサイトの引用回数が大きく減っていることも示唆されているという。
一方、グーグルはThe Vergeに対し、調査方法(サンプルの集め方)に問題があると反論。SEO企業の調査結果は「私たちが見てきたものを反映していない」とのコメントを寄せている。
本機能を巡っては、2024年5月、SNSで複数のユーザーが「”AIによる概要”に奇妙あるいは誤った結果が表示される」と報告したことがきっかけで、グーグルが調査を実施。同社はSNSで出回った情報の多くは虚偽(フェイク画像)だったが、一部、実際に不適切な回答をするケースも確認できたとして、システムに改善を加えたことを発表していた。