「10万円前後でこれだけのパフォーマンスが出ている製品はほかにない」
総務省による割引規制が強化されて久しいが、もはやスペックモリモリのハイエンドが売れまくるという時代はとっくに終わっている。
シャープとしてもスペックありきよりも「ユーザーの手が届く値段に収まる最高の使い勝手」をAQUOS Rシリーズで提供してきたという自負があるようだ。
実際、これまでAQUOS Rシリーズはクアルコム「Snapdragon 8シリーズ」を採用していたが、今回のAQUOS R9はSnapdragon 7+ Gen 3という7シリーズとなっている。
一見、スペックが落ちたような印象があるが、シャープの通信事業本部、小林繁本部長は「Snapdragon 7+ Gen3は、+が着いているだけあってほかの7シリーズに比べて格段に違う。+はぜひ太字で書いておいてもらいたいぐらい。お客さまの認識を調べると、チップの型番を重視する人に比べて、実際に触っての操作性の気持ちよさのを重要するという人のほうが3倍ぐらいいた。どうしても8シリーズが良いという人は一桁パーセントしかいない。圧倒的に触って気持ちいい、バッテリー持ち、値段のバランスが重視される。10万円前後の価格でこれだけのパフォーマンスが出ている製品はほかにないのではないか」と自信を見せる。
メーカーとすれば、やはり昨今の円安基調も相当、ものづくりに影響があるようだ。
今回、もうひとつの新製品であるAQUOS wish4では、画面サイズが6.6インチと、従来モデルの5.7インチから、かなり大型化している。これまでwishシリーズはどちらかといえば「コンパクトスマホ」的な訴求もしていたため、コンセプト自体が大きく変わった印象があるのだ。
この連載の記事
-
第217回
トピックス
シャオミ台数急増 理由は安くても品質に自信大 -
第216回
トピックス
総務省の“アップルつぶし”か スマホ下取り価格規制 -
第215回
トピックス
クアルコム、経済圏拡大に“邪魔者” アームとの対立深まる -
第214回
トピックス
ドコモよりauとソフトバンクの体感品質が上がっている事実 -
第213回
トピックス
総務省がソフトバンクを刺しに来た? もう割引規制なんて撤廃すべきだ -
第212回
トピックス
「折りたたみスマホ」いまだに低調 欲しいと思える「何か」が足りない -
第211回
トピックス
KDDIローソン、狙いは“学生” 「無料ギガ」と「吊るし」でアピール -
第210回
iPhone
アップル「iPhone 16」シリーズ、オススメはこの2つ -
第209回
トピックス
スマホがどこでも買える今、ソフトバンクの“英断”は理にかなっている -
第208回
トピックス
通信品質の低下が指摘されるドコモ、大規模イベントで驚きの対策 -
第207回
トピックス
楽天モバイル好調のワケ 「三木谷キャンペーン」が金脈に - この連載の一覧へ