X-500(JN-IPS24X500FR-H-C6)をレビュー
500Hzディスプレーの実力を14900KF&RTX 4090搭載PCで絞り出す! 合計約80万円でロマンを追求
提供: 株式会社JAPANNEXT
500Hz表示を活かせるPCとゲームで検証
昨今のCPUとGPUの進化は目覚ましいものがある。それに合わせてPCゲームもどんどん描画の負荷が重くなってきている。そのため、実際にフレームレート500fpsを発揮できるようなゲーミングPC、ならびにメジャーなPCゲームタイトルは少ない。
「人間の目で認識できる限界は200Hz前後」という説もあることを考えれば、当然と言えば当然かもしれない。例えば、人気FPSタイトルである「Apex Legends」も、最大300fps前後でフレームレートが頭打ちになる。
身もふたもない言い方をすれば、多くのゲーマーにとっては「最大240Hz程度のディスプレーがあれば十分」というところが実情だろう。ちなみに、前述のX-500の応答速度も、300fps前後までなら公称スペックで十分足りる数値だ(もちろん、実際の見え方と公称値はまた別の話だが……)。
しかし、「意味がない」で切り捨ててはレビューの甲斐がないので、実際にハイエンドPCを用意して500Hz表示を体験してみた。PCはBTOメーカー・サイコムの「G-Master Hydro Z790 Extreme/D5」。CPUは「Core i9-14900KF」、ビデオカードは「GeForce RTX 4090」を独自に水冷化を施したモデルにカスタムした、現行最高峰とも言えるスペックの試用機材となる。
G-Master Hydro Z790 Extreme/D5 | ||
---|---|---|
標準構成の主なスペック | 試用機の主なスペック | |
CPU | インテル「Core i7-14700K」(20コア/28スレッド、最大5.4GHz) | インテル「Core i9-14900KF」(24コア/32スレッド、最大6GHz) |
CPU クーラー |
Fractal Design「Celsius S36 FD-WCU-CELSIUS-S36-BK」 (簡易水冷、360mmラジエーター) |
|
マザー ボード |
ASRock「Z790 Steel Legend WiFi」(インテルZ790、ATX) | ASUS「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」(インテルZ790、ATX) |
メモリー | 8GB×2、DDR5-4800 <メジャーチップ・JEDEC準拠品> |
32GB×2、DDR5-4800 <メジャーチップ・JEDEC準拠品> |
ストレージ | Crucial「T500 CT1000T500SSD8」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0) | |
ビデオ カード |
NVIDIA「GeForce RTX 4080 SUPER」(16GB GDDR6X)+Asetek「Hybrid GFX 240 LCS」(簡易水冷、240mmラジェーター)+Noctua「NF-A12x25 ULN」(120mmファン)×2(サイコムオリジナル水冷仕様 ) | NVIDIA「GeForce RTX 4090」(24GB GDDR6X)+Asetek「Hybrid GFX 240 LCS」(簡易水冷、240mmラジェーター)+Noctua「NF-A12x25 ULN」(120mmファン)×2(サイコムオリジナル水冷仕様 ) |
電源 ユニット |
SilverStone「SST-DA850-G」(850W、80 PLUS GOLD) | SilverStone「SST-ST1000-PTS」(1000W、80 PLUS PLATINUM) |
PCケース | Fractal Design「Define 7 Black/White TG Clear Tint」 (E-ATX、ミドルタワー) |
|
OS | Microsoft「Windows 11 Home 64bit」 | |
直販価格 | 51万1400円~ | 70万3740円 |
ちなみに、試用機材の価格はX-500と合わせると、79万2540円と80万円近い。500Hzディスプレーを活かしきる環境のハードルがいかに高いのか、ご理解いただけるかと思う。
検証に使用したゲームは、2024年時点でも一定の人気があるシューター系タイトル「VALORANT」および「フォートナイト」の2タイトル。どちらも比較的軽量で、なおかつフレームレートの制限がゆるいことで知られている。
これ以外ではMOBA系の「Dota 2」などもフレームレートを高くしやすい。逆に言えば、こういったシューター系やMOBA系以外のメジャーなタイトルで500fpsを達成するのはかなり困難だろう。
まずはPCとX-500を別途用意したDisplayPortケーブルで接続。ゲームを立ち上げる前に、システム設定からリフレッシュレート500Hzを有効化すれば準備は完了だ。最初は「VALORANT」を起動してみた。
ハイエンドPCを使用し、ゲーム自体が極めて軽量なこともあり、計測上のフレームレートは1000fpsに届く場面が出るなど、ディスプレー側のリフレッシュレート500Hzを余裕で超える結果に。
肝心の画面描画だが、ディスプレーに表示される映像から残像感はまったく知覚できなかった。画面を激しく左右に振り回す、あるいは瞬間的な振り向き動作でも、操作への追従感は極めてキレがいい。
そもそものリフレッシュレートが非常に高く、応答速度のオーバードライブも抑制的なので、残像があったとしても肉眼ではほとんど感知できないのだろう。「気持ちよくゲームをプレイできる」というのが、筆者の正直な感想だ。
その一方で、筆者は日頃からリフレッシュレート240Hzのゲーミングディスプレーを使用しているが、「どれほどの違いを感じるか」と言われると答えに窮するものがある。
360Hz対応ディスプレーが登場した時も同じことを思ったが、2台のハイリフレッシュレートディスプレーを並べて、「どちらが500Hz対応製品か」を当てろと言われたとしても難しいように思う。
「フォートナイト」ではクリエイティブモードを中心に、そのほかいくつかのモードでも試してみた。描画のなめらかさゆえか、気持ちよくプレイできるという感覚は「VALORANT」の時と同様だ。
FreeSync(NVIDIAのG-SYNC Compatibleで動作)でティアリングやスタッタリングが抑制され、ちょっとした描画の違和感が操作のジャマになるということもなかった。1時間ほど続けて操作してみても、意識できるような目の疲れなども感じなかった。
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