今年のCOMPUTEXでちょっと変わった出来事といえば、台湾の人気スナック菓子「乖乖」(むりやり日本語にすると発音はグゥアイグァイ)とのコラボが挙げられる。このお菓子の名前「乖乖」は、「良い子」という意味で、子どもやペットなどを「いい子、いい子」「お利口だね」と褒めるときに使われる言葉だ。
2005、2006年頃には筆者のまわりの台湾IT企業がサーバー移行など、この商品名に込められた意味に着目し、システムエラーが起きてほしくないときなどにこのスナック菓子をマシンの横に備えるという動きがはじまっていた。最近では、AMDのリサ・スーCEOが台湾でミーティングを行なった際、巨大な乖乖を掲げて写った写真をXに投稿していたのを見た方も多いのではないだろうか?
Great day in Taiwan meeting with our @AMD team ☺️. So much energy, excitement and fun!! pic.twitter.com/ST6HFkCPuS
— Lisa Su (@LisaSu) July 19, 2023
その後、このお作法は広がりを見せ、IT企業においては以下のルールが厳密化されてきた。
- システムが正常に動作している時に点灯する緑色ランプや青信号をイメージさせるココナツ風味でなければならない
- 賞味期限切れを供えてはならない
- お供え中に、スナック菓子の中身を食べてはならない
また、パッケージには文字を書き入れるスペースがあり、ここに願いごとを書くとよいともされている。過去には日本のテレビでも「パソコンの神様」として、乖乖のパッケージに描かれたキャラクターが紹介されたこともあるのだと言う。
乖乖の製造元である乖乖股份有限公司では、緑色以外のパッケージにも意味を持たせ、黄色い海鮮五香風味には金運、赤いチョコレート風味には親愛・恋愛運などに効果があるとして、旧正月やバレンタインデー、母の日などのタイミングでスペシャルパッケージが用意され、コンビニなどで容易に購入できる。
実は、今回のCOMPUTEXでは、すくなくとも海外からの登録来場者には、入場登録の際にCOMPUTEX版の乖乖が配られたのだという。また、展示会場の音響ブースなどでは、その乖乖が供えられているところも見られた。
COMPUTEXの会場である南港展覧館Hall 1の4Fには巨大な乖乖のバルーンが飾られ、人気撮影スポットとなっていたほか、乖乖のステッカーやマウスパッド、ポーチなどのグッズ販売コーナーが人気を集め、高額商品を除き、ほとんどが初日で完売し、予約販売に切り替えられる人気ぶりだった。さらに会場には乖乖のキャラクターの着ぐるみが歩いていたらしいのだが、残念ながら遭遇することはできなかった。
日本でも乖乖のご利益があるかどうかは分からないが、気になる方は台湾土産に買っていってはいかがだろう?
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