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新車を買った情報2024 第132回

スポーツ自転車界隈で近ごろ流行りの携帯用電動ポンプには気を付けたい

2024年06月16日 07時00分更新

文● 四本淑三 編集● ASCII

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常用すると劣化するバッテリー

 気軽に使って何がダメかと言えばバッテリーです。

 先に申し上げた通り、バッテリー容量はロードバイクのタイヤ2本分程度。でも容量が小さいおかげで充電時間も短く、20分もあれば満充電です。出かける前に空気をちょい足ししても、モバイルバッテリーを接続してバッグに放っておけば問題ありません。

 つまり充電と放電を短いインターバルで繰り返すわけで、これがまずバッテリーの劣化を早めます。それに加えて電動ポンプの発熱量がすごい。

 どの程度の発熱かといえば、対策としてアルミの筐体に最初からシリコンカバーが被せられているくらい。連続して2本も入れると使い捨てカイロのような温かさ。バルブを挿入する口金もそれ以上に加熱するので、TPUチューブの樹脂製バルブには溶融の危険があるとされ、それを回避するため専用のエクステンダーを経由して使えと但し書きがあります。その熱がバッテリーの劣化にどの程度影響するかは不明ですが、決して良い方向には働かないはず。

 それを1年使った結果、最初のうちは30Cのタイヤを前後4気圧まで上げられていたものが、2本目となると最近はちょっと厳しくコンマ5気圧ほど届かない。タイヤ1本充填できればパンク対策には十分で、いずれにしてもモバイルバッテリーを携行しますから問題はないのですが、確実に劣化は進んでいる様子。

 そこで理不尽さを感じるのはUSB「充電」はできても「給電」はできないこと。給電できれば内蔵バッテリーの消耗を抑えつつ使えるはず。むしろバッテリーを内蔵しない、USBの5Vだけで動くポンプがあってもいいように思いますが、いかがなものでしょうか。

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