このページの本文へ

AIエンジニア安野貴博さん、都知事選へ AIで「やさしい東京」実現訴え

2024年06月10日 16時05分更新

文● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 AIエンジニア兼SF作家の安野貴博氏は2024年6月6日、東京都庁で記者会見し、都知事選への出馬を表明した。

AIを活用して「やさしい東京」を目指す

 同氏の政策は「テクノロジーで誰も取り残さない東京にアップデートする」というもの。内容は主に以下の3点だ。

●暮らしのアップデート (先輩世代/未来世代)

・自動運転の積極的な解禁により、交通弱者となりやすい中高年世代の暮らしをサポート
・サイバー犯罪やネット上の暴言対策を通じ、誰もが安心してテクノロジーに触れられる環境を構築
・デジタルを活用した防災対策

●経済のアップデート (現役世代)

・規制緩和や支援策を導入し、テクノロジーを使った新産業立ち上げを推進

●政治のアップデート (行政/民主主義)

・ネット選挙の解禁
・選挙以外のタイミングでもタイムリーに民意を反映できるよう、新しい投票システムを導入

 さらに選挙期間中には、次の取り組みも実施する。

●直接投票データの結果をマニフェストに反映

・選挙期間中、他の事業者が実施する政策電子投票の結果を分析し、マニフェストに柔軟に取り込む

●政策のオープンソース化

・ソフトウェア開発でおなじみの「GitHub」で政策を管理し、誰でも変更を提案(プルリクエスト)できる仕組みを用意

●AIタウンミーティングをYouTube Live上で実施

・選挙期間中、同氏の政策を学習させたAIが有権者の質問に24時間体制で回答するYouTube Liveを実施

 選挙期間中、安野氏がキャンペーンで使用したプログラムは、選挙 終了後にオープンソースで公開予定。同氏は「(プログラムの公開により)今後のあらゆる選挙で、誰でも私と同じようなキャンペーンをすることができるようになります。こうした試みを通じて、選挙のやり方それ自体もより有意義なものになるようアップデートされるはずです」と述べている。

 安野貴博氏は、AI研究で知られる東京大学松尾研究室出身のAIエンジニア。卒業後はボストン・コンサルティング・グループへの勤務を経て独立し、複数の企業の創業に携わる一方、SF作家としても活動。2021年には、同氏が執筆したSF小説『サーキット・スイッチャー』が第9回ハヤカワSFコンテスト優秀賞を受賞している。

カテゴリートップへ

ピックアップ