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地熱エネルギー資源を機械学習で予測=東北大など開発

2024年04月13日 05時55分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東北大学、大阪大学、東北電力の研究グループは、地熱エネルギーの資源を予測する新技術を開発した。この技術は機械学習を活用し、地熱貯留層の状態をより正確に推定することが可能である。地熱貯留層は通常、その地質が複雑で予測が困難であるため、従来の方法では正確な地下の状態を把握するのに限界があった。

東北大学、大阪大学、東北電力の研究グループは、地熱エネルギーの資源を予測する新技術を開発した。この技術は機械学習を活用し、地熱貯留層の状態をより正確に推定することが可能である。地熱貯留層は通常、その地質が複雑で予測が困難であるため、従来の方法では正確な地下の状態を把握するのに限界があった。 地熱エネルギーの開発には、貯留層の詳細な状態を知ることが必要であり、これまでは地下の数値モデルを作成し、計測データと何度も比較しながらモデルを調整する必要があった。このプロセスは膨大なパラメーターの調整を要求し、多くの時間と専門知識を必要としていた。 研究グループは地熱の圧力や温度などのデータを用いて機械学習アルゴリズムを訓練し、数値モデルを自動で推定するシステムを開発した。このシステムは実際の地熱データを用いて検証され、高精度で地熱状態を再現できることが確認された。 研究成果は2月28日、リニューアブル・エナジー(Renewable Energy)誌にオンライン掲載された。従来の方法よりも時間と労力を大幅に削減できることから、地熱エネルギーの開発拡大に大きく貢献すると期待されている。

(笹田)

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