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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第338回

ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況

2024年04月13日 09時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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Androidとは本格的に訣別するのか
次期「HarmonyOS Next」にも強気の姿勢を見せる

 OSでも制裁を受けているファーウェイが進めているのが、自社開発の「HarmonyOS」だ(正確には米国の制裁が明確になる前から、社内で開発が進んでいた)。

 ファーウェイは2024年に入り、「HarmonyOS Next」として次期OSを発表した。開発者向けプレビューリリースの段階で、一般公開は2024年中の予定だ。それまでAndroidとの類似性が指摘されてきたHarmonyOSだが、NextはAndroidが採用するLinuxカーネルではなく、独自のカーネルを用いるという。その結果、端末の性能は30%改善するとアピールするが、これまでのAndroidアプリが動かないため、アプリのエコシステムがどうなるのかという疑問は残る。

 それでもファーウェイは強気だ。すでにHarmonyOSの認定を受けた開発者は38万人、Harmony向けアプリ開発は最低でも300万人の雇用を生むと中国の経済誌Caixinは報じている(https://asia.nikkei.com/Spotlight/Caixin/Huawei-s-HarmonyOS-Next-is-set-to-rival-iOS-and-Android-in-China)。

 ファーウェイによると、2023年に研究開発に充てた額は1647億人民元(3兆4900億円)。同社売上の23.4%に相当する額だ。この10年で研究開発に1.1兆人民元を投じているとのことだ。

 ところで、ファーウェイは非公開企業であり、財務報告の義務はない。これら数字は同社が自主的に公開しているものだ。同時に毎年記者発表会を開催していたが、今年はなし。なぜなのか、ちょっと気になるところだ。

筆者紹介──末岡洋子

HarmonyOS 4

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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