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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第465回

小型ボディーにAI機能を詰め込んだ「Galaxy S24」の実力をグローバル版で体験

2024年02月13日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

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◆優れたAI機能は上位モデルと同等

 Galaxy S24シリーズの新しいAI機能は音声入力による通訳、Samsung NotesのテキストをAIが自動加工できるノートアシスト、音声ファイルのテキスト化、チャットメッセージの自動文体変更、音声通話時の同時音声通訳、画像編集時の生成AI機能、そしてグーグル検索の新機能のかこって検索など、その数は多い。AI機能の詳細はGalaxy S24 Ultraのレビュー記事にも書いたのでそちらを参照してほしい。


◆山根博士のグロスマレビュー「Galaxy S24 Ultra」

 山根博士が一足お先に海外版の「Galaxy S24 Ultra」をレビューしました!

 ここでは簡単に通訳機能と画像消去機能を紹介する。

 通訳機能は日本語を含む13ヵ国、英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、ヒンディー語、韓国語、中国語、ベトナム語、タイ語に対応する。あらかじめ言語パックのインストールが必要だが、インストールさえ済ませればあとはオフラインでも利用できる。

 通訳機能は自分と相手の上下2画面のUIになっており、マイクボタンを押して話をするとテキスト表示と音声読み上げを行なってくれる。写真の例にあるように、日本語側で誤認識があるものの、英語側には正しく翻訳されている。AIが自動的に文脈を判断しているわけだ。

Galaxy

通訳機能。多少ラフに認識されてもしっかり翻訳された。画面反転させれば相手との会話もしやすい

 画像編集ではいわゆる「消しゴム」や移動、オブジェクトの拡大縮小(そして移動)ができる。ギャラリーから写真を編集モードで開き、AI編集を選ぶと編集したいオブジェクトを選択する画面となる。指先で適当に選べばオブジェクトのみが選択され、あとはそれを消去、移動、拡大縮小させる。最後に画面下の「生成」を押すと、オブジェクトの編集が行われ、元々オブジェクトがあった場所には背景が自動生成されるのだ。

Galaxy

編集モードでAI編集を選び、オブジェクトを選択。消去や移動の選択を行ったら「生成」をタップする

 実際にAI編集してみた。柵にある注意書きの案内版を消去してみた。新たに柵が生成されているだけではなく、案内版の後ろのコンクリートの床や水面が自然に生成されている。風景撮影時に写ってしまった電柱や人影などもきれいに消去できそうだ。

Galaxy

AI編集で案内版を消去。自然に消えている

◆夜景にも優れた高性能なカメラ

 Galaxy S23のカメラは5000万画素 f/1.8の広角、1200万画素 f/2.2の超広角、1000万画素 f/2.4の3倍望遠を搭載する。Galaxy S23とほぼ同等スペックであり、Galaxy S24 Ultraほど高性能ではないものの、ハイエンドスマートフォンとしては必要最小限、十分な性能と言えるだろう。

 標準カメラは通常だとピクセルビニングによる1200万画素撮影となり、5000万画素撮影は手動で切り替えが必要だ。

Galaxy

5000万画素を含むトリプルカメラを搭載

 カメラのUIはGalaxy S23やGalaxy S24 Ultraと同等だ。望遠はデジタルで最大30倍まで、動画撮影時は12倍までとなる。動画は最大8K 30fps録画にも対応する。また、最近の中国メーカーのスマートフォンでは標準機能になっている写真に入れる透かしは、端末名や好きな文字に変えたり、日付や時間を入れるほかにフォントも数種類から変更できる。

Galaxy

カメラのUI。RAW撮影などはその他モードから選べる

 以下は実際の作例となる。画角の差、5000万画素撮影、近距離撮影とナイトモード撮影を試してみた。

Galaxy

超広角

Galaxy

広角

Galaxy

広角(5000万画素)

Galaxy

3倍望遠

Galaxy

デジタル10倍望遠

Galaxy

デジタル30倍望遠

Galaxy

ポートレートモード・ボケ最大

Galaxy

標準カメラで接近撮影(約20cm)

Galaxy

3倍望遠でテレマクロ風撮影

Galaxy

ナイトモード撮影

【まとめ】AIはもはや誰もが使える一般機能になった

 Galaxy S24はコンパクトなボディーに高い性能を詰め込んでいる。これは前モデルのGalaxy S23でも同様だ。しかし、Galaxy S24は新たに搭載したAI機能により、スマートフォンの使い方そのものを大きく進化させている。

 今回紹介した通訳機能は外国人とのコミュニケーションをあらゆる場所で手軽にできるし、写真の加工も消去や移動後の仕上がりが自然なので、日常的に「消しゴム」を使いたくなるだろう。そしてポケットに入れておいても存在感の気にならない167gという軽さも大きな魅力だ。

 AIはもはや特別なものではなく日常的に使うスマートフォンの標準機能である! Galaxy S24はそう感じさせてくれるスマートフォンであった。

  Galaxy S24 Galaxy S24+(参考) Galaxy S24 Ultra(参考)
メーカー サムスン電子
ディスプレー 6.2型有機EL 6.7型有機EL 6.8型有機EL
画面解像度 FHD+ WQHD+
サイズ 約70.6×147×7.64 約75.9×158.5×7.74 約78.1×163.4×8.9
重量 168g 196g 233g
CPU Snapdragon 8 Gen 3
メモリー 8GB 12GB
ストレージ 256/512GB/1TB
カメラ アウト:50MP/10MP/12MP
/イン:12MP
アウト:200MP/10MP+50MP/12MP
/イン:12MP
バッテリー容量 4000mAh 4900mAh 5000mAh
画面輝度 2600nit
生体認証 ○(指紋)
USB端子 Type-C
防水防塵 IP68
生体認証 画面内指紋+顔
OS Android 14
eSIM
カラバリ Onyx Black、Marble Gray、Cobalt Violet、Amber Yellow Titanium Yellow、Titanium Violet、Titanium Black、Titanium Gray

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