闇バイトのニュースでよく聞くアプリ名
Q:「Telegram(テレグラム)」ってなに?
A:いわゆる「インスタントメッセンジャー」サービス。最大の特徴は、メッセージの秘匿性が高いこと。
ユーザー同士が文字および音声、動画でメッセージをやり取りしてコミュニケーションを図れる。ファイルの送受信も可能。スタンプやアンケート機能なども備え、一般的なインスタントメッセンジャーと同等の機能を有する。
スマホ版アプリが提供されているほか、WindowsやMac、Linux版などPCでも利用でき、月間アクティブユーザーは全世界で7億人を超えるとされている。
独自の暗号化技術を採用しており、複数ユーザーのチャットにおいてはサーバーに保存されたメッセージはそのメンバー以外には復号化できず、第三者がチャットをのぞくようなことも不可能。
また、プライベートモードでチャットを利用すると、エンドツーエンドの暗号化によってメッセージを復号化できるのはチャットをしている2人のみとなり、サーバーにデータ保存されることもない。このとき、サービスを運営しているTelegram社もそのデータの内容を知ることはできないという。
さらにプライベートモードでやり取りされたメッセージデータは、ユーザーの既読後、設定された時間で自動的に消去され、ユーザーの端末にもデータは残らない。こういった仕様のため、最近社会問題となっている特殊詐欺(闇バイト)で連絡手段に使われることが多い。
また、ランサムウェアの被害に遭った際、身代金のやり取りにTelegramが利用されるケースも増えている。知り合いでもない限り、見知らぬ相手とTelegramで連絡を取り合うことには慎重になるべきだろう。
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