ROG Raikiriとの使い心地はどう違う?
ROG Raikiri Proの主な特徴はここまで見てきた通り。しかし、やはり気になるのは既存のROG Raikiriとの差だろう。
ROG Raikiriの実売価格は1万3000円前後、一方のROG Raikiri Proは2万500円前後といったところ。価格差は7500円ほど離れているので、コスパを重視するか、Proならではの機能を重視するかで選べるよう、使い心地が違う部分をチェックしたい。
2機種の違いとして、まず挙げられるのはもちろん無線接続が可能だということ。ケーブルが邪魔にならないのはROG Raikiri Proの利点だ。ドングルを内蔵可能でケーブルなしでも使えるということで、持ち運びという点でも優れている。よくゲームパッドを持ち運ぶならここは嬉しい点。
また、Bluetooth接続が可能であるため、ドングルや有線ケーブルを使わずともPCなどに接続できる。さらに、BluetoothでPCとペアリングしつつドングルを別のPCに挿した状態であれば、有機ELディスプレーのインターフェースから接続先を切り替えられる。ケーブルやドングルを差し替える手間なしに、2台のデバイスで使えるというわけだ。
そして個人的に大きい差と感じたのが、方向パッドの形状の違いだ。ROG Raikiriのパッドは、実測で直径2.3cm程度。くっきりと十字の形がわかるように成形されており、中心に向かっておぼん形にくぼんでいる。
一方のROG Raikiri Proは実測2.7cm程度で大型化。形状的には平らに近くなっている。とはいえ、X字に線に沿って角度がつけられているので、触った感触で十分方向を判別することはできる。
こうした方向パッドの差が特に生きてくるのが、2Dのアクションや格闘ゲームなどで方向パッドをメインに使う場合だ。特に格闘ゲームでは、必殺技コマンドで複雑な方向入力が求められる場面も多い。
ROG Raikiri Proはパッドの形状が平らに近く、指を滑らせて移動させやすいため、素早く複数の方向を連続入力する格闘ゲームではこちらのほうが使いやすく感じた。
また、ROG Raikiriのパッドはボディーに対して沈み込んでいるが、ROG Raikiri Proはパッド全体がボディーより出っ張っている。そのため、素早く指を移動させてもボディーの縁に触れてしまうことがなく、押し損ねるというようなこともない。
方向パッドを使うゲームを遊ぶなら、ROG Raikiri Proを選ぶ利点は大きそうだ。
背面ボタンの数も2機種の違いではあるが、実際に触ってみた感じ、あまり使い心地に差は感じられなかった。というのは、ROG Raikiri Proを自然に握ったとき、背面のボタンは中指が下2つのボタンに触れるくらいで、とっさに押せそうなボタンの数はROG Raikiriと変わらないという印象だ。
背面ボタンにマッピングできるのも親指や人差し指で押しやすいボタンなので、あえて中指や薬指で押す必要性があるかは微妙なところ。使い道としては、左スティックを使いながら方向パッドを押したい場合などになるだろうか。方向パッドでアイテムを使用するようなゲームなら、移動しながらアイテムを使えるといった利点はあるだろう。
また、RSB/LSBがやや固めな印象を受けたので、頻繁にこれらを使うゲームなら背面ボタンに割り当てるのもアリだと感じた。
そのほかの差としては、重量もある。ケーブル込みの重さで、ROG Raikiriが約300g、ROG Raikiri Proが約330gとなる。バッテリーなどのぶん、ROG Raikiri Proのほうが30g程度重い。
マウスのように本体を動かす必要はないのでそれほど重要な差でもないように思うが、長時間のゲームプレイで腕が疲れることが多いなら気になるポイントかもしれない。
需要高まるゲームパッド
最新製品を狙うならコレ!
さまざまなジャンルのゲームを遊ぶ人ほど、オールラウンドに活躍するゲームパッドは重宝するもの。
特に近年は、「Apex Legends」のようなFPSゲームでエイムアシストが採用されたり、「ストリートファイター6」では簡易操作の「モダンタイプ」が実装されたりと、ゲームパッドで遊びやすいように設計された対戦ゲームも増えている。
今回のROG Raikiri Proは、無線接続の対応や方向パッドの変更など、ROG Raikiri以上に多様な環境で使いやすくなっているように感じた。一方で、アナログスティックや基本的なボタンの部分は大きくは変わっておらず、上記が必要ない人なら通常のROG Raikiriもアリとコスパで差別化もされている。
ゲームパッドはマウスやキーボードなどに比べて選択肢が少なめなジャンルだが、昨今の格闘ゲームの流行などで購入する人も増えている今、最新のゲームパッドを探している人にはぜひチェックしてもらいたい製品だ。
(提供:ASUS JAPAN株式会社)
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