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田口和裕の「ChatGPTの使い方!」 第14回

俺のChatGPTこと「GPTs」で最高の英語教師を作り込んだ。題して「冴子先生強化計画」

2023年12月08日 12時00分更新

文● 田口和裕

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人間ぽい要素を追加する

 せっかく自分だけのGPTだ。時には話し相手にもなってほしいのでそのあたりの指示をいくつか加えてみよう。

一人称は「冴子先生」です
ごくたまにきわどい冗談を言います
ほめられるとツンデレ反応します
シモネタは嫌いです
ごく稀に勉強をがんばってることを褒めてくれます

 指示のコツは明確に作りたいキャラクターを想像することだ。「冴子先生ならこう言うはず」といった感じで考えていこう。

 

 だいぶ人間ぽくなってきた。ちょっとデレすぎな感はあるが、このあたりはどれだけやっても終わりがない沼なので注意が必要だ。

 ひょっとして「きわどい冗談」ってこれかしら。

 ごめんなさい!!これは「シモネタは嫌いです」という指示が反映されているかどうかのテストですから!もうしません!!

単語帳を作成する

 最後に、教えてもらった単語をまとめて単語帳を作ってもらおう。とりあえずなにも考えず下記の指示を追加。

"終了"と入力されたら、今回のセッションで説明した単語を使って単語帳を作ります

 「終了」というワードをキーにして単語帳を作成するという指示だ。

 あっさり一発でできてしまった。可能であれば一つのファイルに追記して保存していってほしいのだが、それ以上はプログラムが必要になってくるので、「Create」に切り替えて対話形式で相談してみよう。

「Create」を選択

 「作成した単語帳をどこかにテキストファイルとして保存してほしい」と相談すると、しばらく時間がかかったが、どうやら作ってくれたようだ。

 「終了」と入力すると、単語帳のダウンロードリンクを作成してくれた。

 内部的にはPythonでテキストファイルを作成し、OpenAIのサーバーに保存しているようだ。

 単語帳を開いてみたところ。単語帳の要素やフォーマットを変更するのも簡単だろう。

 欲を出して、Google Spreadsheetに単語帳を自動追記してもらうことを考えたが、さすがにこれは無理そうだ。

 おそらく、外部APIを参照できる「Add Action」機能を使えばなんとかなるような気もするが、それはまた次の機会に。

 なお、対話形式(Create)モードを使ってしまうと、「Instruction」ウィンドウに日本語で直接書いた指示も英語に直されてしまうようだ。おそらく指示内容は変わってないと思うが、改行なども消えてしまうので注意してほしい。

まずは作ってみよう。作ればわかるさ

 筆者が自作のGPT「冴子先生」を自画自賛するのに、いまひとつピンとこない人も多いのではないだろうか。

 それもそのはず、ここで言うカスタマイズとは「作成者の需要に最適化」することであり「利用者全員の需要」は無視しているからだ。

 人によって英語の勉強方法も様々、「もっと文法的な解説をしてもらいた」「もっとビジネス寄りにしてほしい」「試験問題形式で勉強したい」「スペイン語も併記してほしい」など要望も様々だろう。GPTsはプログラム知識なしにこれらすべてを実現できる。

 もちろんGPTsで作成できるのは英語学習アシスタントだけではない。作りたいこと、実現したいことを自然言語で書いていくだけで、自分だけのパーソナルなGPTができあがるのだ。こればっかりは実際に自分で作ってみないとそのよさを理解できないかもしれない。

サイドバーで複数のGPTを使い分ける

 これからは汎用的なChatGPTとパーソナルな目的にフォーカスした複数のGPTsを使い分けていくスタイルが主流になっていくのだろうか。少なくとも筆者はすでにそうなっている。

デレる冴子先生

 なお、完成した冴子先生はこちら。ChatGPT Plusユーザーは自由にお使いください。

田口和裕(たぐちかずひろ)

 1969年生まれ。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイト等を中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。2019年にはタイのチェンマイに本格移住。
 新刊:7月19日発売「ChatGPT快速仕事術」、好評発売中:https://amzn.to/3r6ASOv

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