親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第247回
キモは「仕事でパソコンを使い始めた年代」
【発見】パソコンを使い始める年齢が早いとシニア世代でもスマホ・パソコンを長時間利用する
2023年11月28日 09時30分更新
パソコン利用開始年齢が早いほど利用時間も長い
シニア世代でもスマホやパソコンを多く利用する人もいるが、そのような人にはどんな特性があるのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2023年シニア調査」(2023年1月)を見てみよう。
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スマホ・パソコンの利用時間と何の関連が強いか分析したところ、共通して最も関係が強かったのは「仕事でパソコンを使い始めた年代」だった。スマホの利用時間では「年齢」、パソコンの利用時間は「性別」も関連が強かった。
早くから仕事でパソコンを利用し始めると、現在のスマホ・パソコン利用時間が長い傾向があるのだ。なお、仕事でパソコンを利用し始めた年代は男女で差があり、全体に男性のほうが早い。
最も関連が強い「仕事でパソコンを利用し始めた年代」とパソコン・スマホ利用時間を見ると、開始年齢が上がるとスマホの利用時間が下がる。また、男女別のパソコン利用時間では、男性が女性より3倍以上利用時間が長くなっている。
シニア世代は、女性よりも男性のほうが仕事でパソコンを使う割合が高かったことも影響していそうだ。
「柔軟に生活に取り入れられたか?」が違いを生む
シニア世代から、「年を取ってから新しいものを使いこなすのは難しい」と言われたことがある。「ただの電話(ガラケー)で十分だったのに、スマホは違いすぎる」。シニア世代はスマホやネットなしでの生活に慣れており、必要性もなかったのだ。
一方同じシニア世代でも、パソコンを早くから利用し始めた人たちは、スマホやパソコンに対しても抵抗がなく、インターネットの便利さを体感しているという違いがある。若ければ若いほど新しいことに柔軟で、デジタル機器を生活に取り入れられたと考えられる。
同様に、生まれた頃からスマホやインターネットがある生活をしている若者世代が長時間利用したり、上の世代より使いこなしているのは当たり前ということになりそうだ。
シニア世代のデジタルデバイドは問題になっているが、利用開始が遅かったシニアには敷居が高い可能性がある。子どもや孫世代などの手助けがあると乗り越えられる可能性が高まるので、協力していただければ幸いだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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