2030年に医療・教育・農業の分野で520万人の雇用創出
国内中堅中小企業のクラウド活用が1.9兆円の生産性向上を生む ― AWS調査レポート
2023年10月23日 07時00分更新
3つのカテゴリで推進するAWSの中堅中小企業向け支援
中堅中小企業のクラウド活用への期待を示す調査内容を受けて、現在のAWSの中堅中小企業への支援の取り組みについても説明された。AWSは200を超えるサービスを提供する中で、中堅中小企業のデジタル変革を支援するプログラムを3つのカテゴリで展開しているという。
一つは「多様な業界の企業への幅広いプログラム」だ。2013年から開始した「AWS Activate」では、スタートアップがコスト管理や技術的なノウハウ、メンタリングなどの支援を得られ、これまで60億ドルを超えるAWSクレジットも提供してきたという。また「ITX Lite」は日本独自のDX支援プログラムで、クラウド化を本格的に推し進めたい中堅中小企業のクラウド移行をサポートする。「AWS LLM開発支援プログラム」は、企業独自のLLMを構築するための資金的、技術的支援を提供するもので、実際に60社弱の応募から17社を採択、2023年12月の成果発表を目指しているという。
二つ目は、「10万を超えるパートナーコミュニティとの変革促進」だ。AWSの多様なパートナーネットワーク(APN)からツールやリソース、コンサルティングを提供し、最適なサービス構築のための支援をする。AWS Marketplaceでは、クラウドテクノロジーを導入したり、サービスを世界中に販売することができる。
三つ目は、「デジタル教育、トレーニング、サポートを通じた、デジタルスキル向上の支援」だ。今回の調査で520万人の雇用が生まれるという予測があったが、それらの担い手はデジタルスキルやクラウドへの知識が必要となる。最新の技術を身に付けるためにAWSでは600以上の無料トレーニングコースや学習リソースを提供する「AWS Skill Builder」を用意している。「AWS Cloud Quest」は、RPGの感覚で楽しみながらクラウドのスキルを習得でき、10月より日本語版を開始した。その他、公式のAWSトレーニングパートナーによるクラスルームを始めとした学習も提供している。