業務を変えるkintoneユーザー事例 第206回
秘訣は熱く暑苦しいkintone説明会 山口さんの右腕はこうして守られた
グッズまとった「kintoneのひと」作戦で社内浸透 3年で変わった声優事務所
2023年10月20日 09時00分更新
社内の架け橋となる「kintoneのひと」に
その作戦は「自分がkintoneのひとになる」ことだ。サイボウズ商店でkintoneパーカーとkintoneマグカップを購入し、社内でいつも身に着けてうろうろした。また、社内に向けた熱く暑苦しいkintone説明会も実施した。ドン引きしたメンバーもいたが、何かを伝える時には、時に熱意も大切だ、と鹿野内氏。
「kintoneにはkintone Caféを始め、たくさんのコミュニティがあり、そこに参加して情報収集しました。私は超人見知りなのでためらいましたが、いざ飛び込んでみたら、とっても温かく迎えてくれました。自分から学びに行けば、誰かが答えてくれるという状況が嬉しくてたまりませんでした」(鹿野内氏)
鹿野内氏がこうした作戦行動を続けてた結果、声優養成部 飯野氏の熱意に火が付いた。別にITに詳しいわけではなかったが、熱く暑苦しいkintoneの説明会を聞いて、これなら自分の業務も大幅に改善できると希望を持ったという。
飯野氏は養成所に入所を希望する人たちのオーディションの受付業務を担当している。以前は、ウェブからの申し込みがあったらメールを送付し、日時を決定してまた送付し、さらにリマインドメールも送っていた。それぞれのステップごとに受付台帳に転記、会議資料や確認用、当日用のファイルにも転記することもあり、毎回コピペの嵐であった。
そこで、ウェブからの申し込みは「フォームブリッジ」(トヨクモ)で作成したフォームに入力してもらい、kintoneにデータを直接登録。そのデータから「kMailer」(トヨクモ)で申込内容メールを一括送信。日付決定メールもリマインドメールもkMailerを利用することで、メール数とコピペ数が激減した。そして、これらのアプリ群はほとんど飯野氏が作ったという。
「一方、その頃私はみんなにもコミュニティに参加して学んでほしいなと悩んでいました。でも、みんな事情が違います。そんな時、コミュニティの中で、インプットは自分のためだけではなく、シェアすることで価値が上がるよね、という話が出ました。そうか、コミュニティに直接参加できないなら、私がコミュニティと社内の架け橋になればいいんだ、と気が付きました」(鹿野内氏)
そこで「アプリ開発室」という実験アプリを自由に作ることができるスペースを用意した。コミュニティのデータやいろいろな知見を集約したのだ。さらに、社内ではkintone界隈でたくさん発信しているkintone有名人を紹介するように、キャラを立て話をしたという。今では、社内でkintone有名人の名前を出すと、「ああ、あの人ね」という反応が返ってくるそうだ。
「コミュニティでkintoneでイベント受付をする動画を発見して、飯野さんにシェアしたところ、翌日、オーディションで使ってみたいと要請をいただきました。私がアプリを作成し、週末のオーディションから使うことができました。kintoneならではのスピード感と、間接的にコミュニティに触れることに慣れた飯野さんのスピード感ががっちり一致しました」(鹿野内氏)
kintoneに並ぶ業務アプリ、変化したのは関わる人の意識
ITが得意だったわけではない飯野氏は、水を得た魚のようにどんどん進化した。他の部署のメンバーもkintoneを活用した業務改善に興味を持つようになり、空っぽだったkintoneも、今では240個のアプリが並ぶまでになった。
業務の流れを改善したり、作業時間が短縮されるといった効果もあったが、もっとも大きく変わったのは関わる人の意識だという。鹿野内氏はこうあるべき、こうするべきというモノサシで物事を判断し、解決してきた。しかし、kintoneをきっかけに会社の外に出ることで、外のモノサシを持つ大切さを知った。住んでいる場所も会社も年齢もキャリアも違う人が集まるコミュニティの中で、解決の判断基準を増やすことができた。
「kintoneは100社100通り、それぞれのストーリーや悩みがあります。私も業務改善がうまくいかない、評価されないなと悩んだ時もありました。コミュニティで外のモノサシを知った後は、大半はプロセスだったと思えるようになりました。コミュニティのみんなが守護神のようにいてくれると思うと、私もがんばらなければと思います。私たちみんな1人では何もできないんですよね。勉強会、帰ってからが本番だ、という気持ちで、ぜひ明日会社でkintoneの話をしてもらったらうれしいです」と鹿野内氏は語った。
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