数少ない木材を使用したPCケースのユニークなモデル
ブラックとホワイトで採用木材が違うのも特徴
──今日はよろしくお願いします。まず、PCケースにNorthを採用するに至ったいきさつを教えてください。
真重 翔氏(以下、真重氏):ZEFT G32NORのPCケースにNorthを採用するというのは、私の発案で始まりました。常日頃、採用するかどうかに関わらずケースの最新情報を追うようにしています。そんな中、Northは発売された直後に記事で見かけました。Fractal Designさんのケースは、弊社での「Define 7」など採用実績が多く、お客様の人気も高いメーカーの1つです。NorthはそんなFractal Designさんから、フロントパネルに木の格子をあしらった、非常にユニークなモデルが出たという印象でした。
──このケースのどこに惹かれましたか?
真重氏:やはりフロントパネルの木の格子ですね。こういった木のパーツを使ったPCケースというのはあまり見たことがありませんでした。ですが、スピーカーやオーディオ機器などで木を使う製品は少なくなく、そういった製品と組み合わせて並べるのにも適しているなと思いました。最初に見た記事では、広い部屋の木のおしゃれなデスクに設置されていたのですが、これは心に刺さる人多いだろうなというのが第一印象でした。弊社では、LEDが点灯する派手な装飾のゲーミングパソコンが多いため、このNorthは弊社にこれまでなかった路線を新たに作れるケースだと考えました。
──確かにNorthはデザインが非常に特徴的ですよね。
真重氏:部屋にパソコンを置く場合、デザイン的に違和感をなくすには2つの方法があると思います。1つはコンパクトなケースで小さくするという方法で、もう1つはデザインをなじませるやり方です。今回のNorthは後者の方法で、木材を採用した部屋に馴染むデザインとなっているので、机の上に置いていてもあまり圧迫感はありません。
──PCケースの外観はホワイトモデルだけですか?
真重氏:いえ、ケースの外観がホワイトとブラックの2種類のモデルを用意しました。面白いのが、それぞれのケースでフロントパネルに用いている木材が異なってまして、ホワイトモデルはオーク材、ブラックモデルはウォールナット材が使用されています。Fractal Designさんらしく、落ち着いた雰囲気の中、北欧と“和”の調和がなされ、さまざまな部屋に合うPCケースではないかなと思います。
中嶋氏:わざわざ色に合わせて木材の種類を変えているあたりは、デザイン性を重視するFractal Designさんらしいこだわりだなと思いました。表現が変かもしれませんが、今回のNorthは、外国の方から見た日本の和のイメージを形にしたケースという印象です。土台の足とスイッチにホワイトモデルはシルバー、ブラックモデルはゴールドをそれぞれ採用しており、変えてある点にも注目してほしいです。また、これは個人的にですが、トップパネルの側面が丸みを帯びていて、サイドパネルとの継ぎ目がトップパネルの角に来ないよう設計されている点は、非常に気に入っています。
──細かい部分までこだわってデザインされたPCケースなんですね。
中嶋氏:最近PCケースは、エアフロ―の関係でどうしてもフロントパネルがスリットだったり、通気孔だったりと、似たようなデザインの製品が多くなってきています。その中で、このNorthはかなり異彩を放つ存在になるのではないでしょうか。
