「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」の冷却性能もチェック
「B650E Taichi」は、Ryzen 7000搭載ゲーミングPCを"最強"にするマザーだ
「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」の恩恵とは?
続いて、ストレージまわりの検証に移ろう。まずはストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果からだ。
発売前のサンプル機である「NE5Nシリーズ」だが、その転送速度は飛びぬけており、Q8T1のシーケンシャルリード・ライトともに毎秒10000MBを超えてくる。単純なデータコピーでは、これまで高速と言われていた多くのPCIe Gen 4対応SSDの2倍程度、あるいはそれ以上高速化しており、圧倒的なパフォーマンスと言っていいだろう。
しかし、PCIe Gen 5 SSDはそのぶん発熱量も大きいため、使用する際はヒートシンクの装着が推奨されることはもちろん、ヒートシンク自体の性能もそれなりのものが求められる。「B650E Taichi」付属の大型ヒートシンクと、先に述べたファン付きヒートシンク「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」をそれぞれ使用し、PC起動後15分経過した状態の温度をアイドル時、「CrystalDiskMark 8.0.4」テスト実行中の最大温度を高負荷時として示した。その結果が以下のグラフだ。
「B650E Taichi」付属のヒートシンクはマザー付属のものとしてはかなり大型だが、PCIe Gen 5 SSDの発熱量が大きすぎるため、アイドル時でも放っておけば徐々に熱を貯めていき、40度を大幅に上回ってしまう。また、テスト中はピーク温度が80度をオーバーするなど、ヒートシンクを使用しても発熱対策はかなり厳しい印象を受ける。貴重なサンプル品ということもあり極端な負荷はかけていないが、より長期間ベンチマークを回した場合はさらに高温になることも大いにあり得るだろう。
一方、「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」を装着すると、ファンの効果もあって温度は劇的に改善されていた。アイドル時の温度が早期に落ち着くだけでなく、ベンチマーク中でもかなりよく温度を抑えてくれる。とはいえ、それでも60度を超えてしまうあたりはPCIe Gen 5 SSDの発熱の凄まじさゆえだ。実際にPCIe Gen 5 SSDを利用する機会があるなら、「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」のような大型ヒートシンクを導入するのは有効かもしれない。
あらゆる面で高速なハイエンドゲーミングPCを組む人にオススメ
「B650E Taichi」は、ハイエンドPCでも極めて安定感のあるパフォーマンスをもたらしてくれるB650Eマザーボードだ。CPUやGPUはもちろんのこと、ストレージのテストでも確認できたように、「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」を用意することでシーケンシャル毎秒10000MB越えの超高速SSDであっても安定して乗りこなすことが可能になる。
すでに述べたように拡張カードを3枚、4枚と搭載するのであればほかに適した候補はあるが、3D V-Cache搭載のRyzen 9、あるいはRyzen 7を使ったシンプルなハイエンドゲーミングPCを組む場合、非常に親和性が高いと言えそうだ。
なお、最新BIOSでは最大メモリー容量が128GBから192GBに引き上げられているので、使用前にBIOSアップデートをするといいだろう。
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