第10回
7年前のiPhone 6sでも平均28fps!『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』のフレームレートを検証
『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』で
新旧iPhoneのフレームレートをチェック
今回取り上げるゲームは、シリーズ累計200万部を超える人気小説のアニメを題材とした3DアニメーションRPG『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』だ。敵味方のキャラクターが入り乱れる戦闘パートから、ホーム画面やADVパートまで3Dモデルが使用されている本作。最新のiPhoneと旧iPhoneでフレームレートにどの程度の差がつくかは気になるところだ。
まずは「iPhone 13 Pro Max」を使用し、モバイルゲームのフレームレート計測アプリ「GameBench」でゲームの動作を確認してみた。なお、計測時のゲームバージョンは1.4.1。ゲーム内コンテンツ「七陰列伝」ステージ1-1の戦闘シーンで1分間のフレームレートを計測している。
本作ではゲーム開始時に自動で端末ごとのグラフィック設定が適用されるが、のちにオプション設定から「高」「中」「低」の画質プリセットを選択可能だ。基本的に上記プリセットを選択できるのみで、ゲームの解像度やフレームレート、ポストプロセスなど、詳細な項目は用意されていない。
実際のフレームレート計測に移ろう。iPhone 13 Pro Maxの計測ではCPU使用率が58%、GPU使用率が54%と余裕があるものの、平均フレームレートは30fpsに留まっている。スマートフォンゲームではしばしば見られるが、本作も最大30fpsのフレームレート上限が適用されているようだ。当然、動作にカクつきなどはなく、快適にゲームを楽しめる
iPhone 6sの結果を見ると、平均フレームレートは約28fpsと、フレームレート上限には届いていないものの、ほぼ上限に迫る結果を発揮できている。実際のプレイ中も目立ったカクつきなどはなく、iPhone 13 Pro Maxに劣らない快適さで動作していた。本作に関して言えば、どちらの端末を使っても描画の快適さは遜色ないと言えそうだ。
参考までに、本作のプリセットを下げた場合の画質について触れておこう。最低画質である「低」を適用した場合、モデルの解像度が落ちるとともにポストプロセス処理が一部省略され、全体にジャギーが目立つ画面になる。また、一部のシチュエーションではアイコンやキャラクターのテクスチャなどが正しく表示されない現象も確認できた。
iPhone 6sでゲームを開始した場合、最初のプリセットは「低」が適用されているが、スペック上は問題ないため、古い端末でも「高」プリセットを適用してプレイしてみることをすすめたい。
ここまで見てきた通り、『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』はハイエンド端末でも最大フレームレートが30fpsに制限されている。そのため、iPhone 13 Pro Maxと7年以上前のiPhone 6sでプレイした場合の描画のなめらかさは大きく変わらない。
一方で、ディスプレーの大きさやサウンドといった要素も含めれば、ゲーム体験の良さは最新端末に軍配が上がるだろう。古い端末でもプレイは可能だが、よりリッチな環境を求めるなら現行の端末への切り替えも考えたいところだ。
ハイエンド端末も長く使っていれば徐々に最新端末にスペックが追い付かなくなり、バッテリー寿命の低下、経年劣化によるスペックの不安定化といった問題が起きてくる。ゲームの動作が重い、もっと快適にスマホゲームをプレイしたいという人は、一度自分のスマートフォンの状態を確認してみるのもいいのかもしれない。
©逢沢大介・KADOKAWA刊/シャドウガーデン
© マスターオブガーデン製作委員会
ASCII.jpの最新情報を購読しよう