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ゲーム、通販、飲食、イベントなどの会社が業務でLarkをフル活用

ノーコードで業務アプリを作れる「Lark Base」 ユーザー4社が事例を披露

2023年04月18日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 2023年3月31日、Lark Japanはノーコードでのアプリ開発が可能なLark Baseの事例を披露する「Base Community Meetup」を開催した。Lark初のユーザーコミュニティイベントとなった今回は、4社のLark Baseユーザーが登壇。それぞれの業種業態に応じたユニークな使いこなしを披露した。

ノーコードでアプリを作れるLark Baseとは?

 Lark BaseはチャットベースのグループウェアであるLarkの機能で、ノーコードで業務アプリを作成できるのが特徴(関連記事:進撃の無償コラボレーションツール「Lark」 最新の議事録機能も鮮烈)。従来は「Bitable」と呼ばれていた機能で、ユーザーはITの知識なしに、自身の業務やワークフローを容易にシステム化できる。今回のユーザーコミュニティイベントは、このLark Baseの使いこなしを披露する内容で、ゲーム会社、EC事業者、食品メーカー、イベント会社など4社が登壇した。

 イベントの冒頭登壇したLark Japan 代表取締役社長の桜井吉男氏は、「Lark Baseは今後日本で事業展開をしていくにあたって、かなりのキラーファンクションになる。みなさんの方がLarkを知っているところも多いと思うので、われわれ自身も知見を深めたい」と挨拶した。

Lark Japan 代表取締役社長 桜井吉男氏

 続いてLark BaseについておさらいしたLark Japanの謝鵾(シャ コン)氏は、Larkではなく、Lark Baseのイベントを開催した理由について、「Larkにはいろいろな機能が搭載されているが、使い方がシンプルなので、わざわざ話すこともない。一方、Lark Baseはかなり特徴的で、各社の業務フローにあわせてカスタマイズを行なえるから」と説明する。

Lark Japan ソリューションエンジニア部 部長 謝鵾(シャ コン)氏

 Lark Baseの価値として、謝氏は従業員側は「スマホでさまざまな情報を入力できる」点、管理者側は集計作業を効率化し、データを分析できる」点を挙げる。また、オンラインとオフライン、従業員と管理職、日常コミュニケーションと業務という3つのつながりを構築するのがLark Baseの価値だと説明した。

 また、さまざまなサービスとの連携もLark Baseの魅力だ。APIを介して、SaaSやPOSシステム、ERPなどのデータ、OCRデータ、IoTデータなどを取り込むことができ、Larkが備える通知・グループ、カレンダー、タスクなど各種コラボレーションツールと連携できる。

さまざまなシステムと連携できるLark Base

ゲーム開発のタスク管理をLark Baseで実現したArtPlay

 ユーザー事例のトップバッターはArtPlay CS 制作部 ディレクターの館真吾氏。ArtPlayはコンシューマーゲームの開発を手がけるゲーム会社。PCやスマホ、Nintendo Switch、X-BOXなどのプラットフォームに向けてゲームを開発しており、代表作であるアクションRPG「Bloodstained」はグローバルでは100万本以上に売り上げているという。

ArtPlay CS 制作部 ディレクター 館真吾氏

 ArtPlayはLark Baseをおもにタスク管理に使っている。古くはExcel&VBAを使っていたが、こちらは情報共有に限界を感じた。また、Google Spreadsheetもタスク管理ツールではないので、いろいろかゆいところに手が届かなかった。そのため、TrelloやJiraなども使ったが、「コミュニケーションにSlack、タスク管理にTrelloといった具合に、違うことに違うツールを使うと管理が面倒になってきた」(館氏)という課題が出てきた。そこで行き着いたのがオールインワン型のLarkだったという。

 Lark Baseで行なっているタスク管理とはどんなものか? たとえば敵キャラクター制作1つ取ってみても、まずはアイデアを出し、デザイン案を作った上で、デザインを3D化し、モーションとエフェクトを作り、プログラミングするといった依存関係の高い工程が複数存在する。そのため、ArtPlayでは複数の関係者とタスクを共有し、進捗を確認するためにLark Baseが活用されている。

 ゲームで使う武器やモンスターもLark Baseで管理している。武器のテーブルには武器の名前、攻撃力、効能を登録しておけば、モンスターのテーブルで倒したときに落とす武器と関連付けることができる。館氏は、「昔、自分が関わっていたタイトルで、せっかく作ったアイテムなのに、誰も落とさないし、どこにも置いてないというものがあった(笑)。こういうことが起こるともったいないので、そういうロスを防ぐことができる」と説明した。

 ゲームを作るためのツールのライセンスや備品の管理も、このLark Baseで行なっているという。「Lark Baseは管理したい対象に対して柔軟にフィールドを設定できる。最近、追加された高度な管理権限を用いて、ライセンスキーやパスワードなどの閲覧権限も管理している」と館氏は語る。

 最後、館氏はLark Baseのタスク機能について、「ガントチャート機能によるプロジェクト管理が実現」「タスク管理が終わった場合に自動的に通知」「タスクの共同編集が可能で作業効率が向上」などの効果を挙げ、管理コストも30%削減できたとアピールした。

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