このページの本文へ

貴島明日香さんや四日市市長、FIXER代表らも登場、新社会人応援イベントをハイブリッド開催

ダンスアーティストのケント・モリさん、“ダンス×AR”で四日市の新社会人にエール

2023年04月11日 18時05分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 この春、三重県内で新たな生活をスタートした若者にエールを送るイベント「新社会人ドリームプロジェクトin YOKKAICHI 2023」(主催:FIXER)が、2023年4月9日、四日市市文化会館で開催された。新社会人・学生を中心におよそ800名が会場に招待されたほか、その様子はメタバース空間でもライブ配信された。

 同イベントでは、伊勢神宮での舞の奉納を披露するなど三重県とのゆかりも深いダンスアーティストのケント・モリさんが、“ダンス×AR”のライブパフォーマンスを披露。さらに四日市市長の森智広氏、FIXER代表の松岡清一氏が、駅周辺部の再開発やITによる産業の活性化が進む四日市の未来像を語った。

 さらにスペシャルゲストとして、4月からTOKYO MXのITトーク番組「クラウドダンディ」のMCを務める貴島明日香さん、三重県を拠点に世界で活躍する女子ラグビーチーム「PEARLS(パールズ)」も登場し、未来を担う若者たちに熱いエールを送った。

表現の“拡張”にARで挑む、世界へ飛び出したダンスアーティスト

 ケント・モリさんは愛知県出身。幼少期からマイケル・ジャクソンにあこがれ、2006年に単身渡米、プロダンサーとしての活動を開始。2008年にはマドンナのワールドツアーで専属ダンサーに抜擢され、その後もクリス・ブラウン、チャカ・カーンなど世界のトップアーティストの専属ダンサーを務めてきた。

 そんなケントさんは近年、最先端のデジタルアート集団とコラボしながら「AR Artist KENTO」としても活動中だ。ダンスする身体をモーションキャプチャーでリアルタイムにとらえ、AR(拡張現実)技術でインタラクティブにビジュアルエフェクトを加えることで、ダンスという表現をさらに“拡張”しようとしている。

 この日のオープニングパフォーマンスでは、「オフライン(ライブステージ)でパフォーマンスするのは今日が初めて」というAR×ダンスパフォーマンスを披露した。ダークなダンスミュージックをバックに、“忍者”をテーマにした激しいダンスが展開し、その精神性をARによるビジュアルも使って表現する――。そんなパフォーマンスで会場を圧倒していた。

 この日のイベントテーマである「共に夢を、#日本を世界へ」という言葉は、ケントさんによる発案であり、次代を担う人に世界へ羽ばたいてもらいたいという強い期待を込めたメッセージだ。

 「これからの社会や世界を作っていくのは、今日集まっている新社会人の皆さん。だから皆さんは僕にとっての“HOPE(希望)”、未来だと思っている。今日のこのドリームプロジェクトを通じて皆さんとつながり、ここから世界を変えていきたい」(ケントさん)

市長、FIXER代表と共に「四日市の未来像」を語る

 ケントさんは自身のアーティスト活動と並行して、日本全国でダンスワークショップを展開してきた。2022年には四日市市内の小学校25校とオンラインで結び、約3400名の生徒にダンスワークショップを行う「YOKKAICHIレインボープロジェクト」も成功させている。コロナ禍で学校生活に大きな影響を受けてきた子どもたちに、自由に身体を動かして踊る楽しさや喜びを伝えようというものだ。

四日市市内の小学校をつないだ「YOKKAICHIレインボープロジェクト」(画像はケント・モリ YouTubeより

 このレインボープロジェクトがきっかけとなり、対談で登場した四日市市長の森氏やFIXER松岡氏と知り合うことになったという。FIXERではプロジェクト実現に向けて技術協力を行ったほか、子どもたちに未来の四日市を体感してもらう「メタバースYOKKAICHI」を提供している。

 「FIXERは2020年、近鉄四日市駅前に『クラウドAIスクール』をオープンし、四日市市と高度IT人材育成の連携協定も結んだ。そこから四日市の街にクラウド、AIを広げていこうと考えていた矢先にコロナ禍となったが、市民の皆さんに温かく受け入れていただいたことで、その後の3年間、四日市で日本初、世界初の先進的なクラウドシステム開発を続けてくることができた。四日市の皆さんにその恩をお返しして、この街をもっと盛り上げていきたいと考えていたとき、“情熱のかたまり”のようなケントさんと出会い、今日のこのイベントが実現した」(松岡氏)

(右から)ケント・モリさん、FIXERの松岡氏、四日市市長の森氏

 市長の森氏は、四日市の中心市街地で進む再開発プロジェクトを紹介した。駅周辺の大型複合交通ターミナル「バスタ四日市」や新コンセプトの図書館だけでなく、近鉄四日市駅とJR四日市駅を結ぶおよそ1.6kmのエリアが全面的に、今後の数年間で変貌していく「戦後最大級の再開発プロジェクト」(森氏)になるという。

 「四日市はいま成長期にある。そこに皆さんのような若いメンバーも加わっていただいて、これからの街を一緒に作っていきたい、盛り上げていきたいと思う」(森氏)

 またFIXER松岡氏は、四日市の未来像について「既存のさまざまな産業にITを“掛け算”し、データによって新たな付加価値を生んでいく。市民の皆さんにもここに興味を持っていただくことで、四日市の街のポテンシャルが“デジタルで掛け算されていく”のではないか」と期待する。さらには市街地の再開発や行政にもデジタルの力を取り入れ、活性化していくために、FIXERとしても協力していきたいと語った。

同イベントはFIXERが開発するメタバースでもリアルタイム配信された

会場に招待された新社会人や若者もステージに招き入れ、新生活の目標や抱負を聞いた

スペシャルゲストも登壇、それぞれに新社会人へのエールを贈る

 スペシャルゲストとして登場した貴島明日香さんは、TOKYO MXでレギュラー放送がスタートしたクラウドダンディを紹介した。同番組はクラウドをテーマにした“ITエンタメトークバラエティ”で、「身近なサービスやITをわかりやすく解説し、応援していく番組」(貴島さん)だ。“メタバース空間での公開収録”など、ITを活用したユニークな取り組みも行っている。

 なお今回のイベントでは、同番組が今後、地元局の三重テレビでも放送開始予定であることがアナウンスされた。

「クラウドダンディ」MCの貴島明日香さんが登場

 また女子ラグビーチームPEARLSも登場した。2016年に発足した同チームは、四日市市とホームタウン包括連携協定を結んでいる。各選手からは、PEARLS参加のために四日市に移住した先輩としてのアドバイスなど、新社会人への温かい激励の言葉が贈られた。

PEARLSは昨年のとちぎ国体で優勝したほか、ワールドカップの日本代表として8名の選手を送り込むなど、三重県、四日市から世界への活躍を続けている

 そしてイベントのクロージングには、この春高校を卒業し、パフォーマーとして新社会人生活をスタートしたASAHII(アサヒ)さんが登場。ケント・モリさんも加わって数曲のパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。

会場の新社会人と同世代のASAHIIさんもライブパフォーマンスを披露した

カテゴリートップへ