イヤーピースが1人1人の耳の形に変形する「LIGHTFORM」技術を搭載
ロジクールGマジか! の連続、ゲーム向けの完全ワイヤレスイヤフォン「G FITS」がスゴい
ロジクールのゲーミングブランド「ロジクールG」から、完全ワイヤレス型のゲーミングイヤフォン「ロジクール G FITS 完全ワイヤレス ゲーミング イヤホン」(以下、G FITS)を発表した。4月27日発売予定で、価格は3万5750円。
G FITSはマジか! の連続
私は発表に先駆けて、G FITSについて色々と伺うことができたのだが、話を聞いていて「マジか!」の連続だった。そもそも私は、パソコンで使える完全ワイヤレスイヤフォンのラインアップが増えるのを結構前から待っていた。
というのも、最近増えてきてはいるものの、低遅延のBluetooth接続のみだったり、PCゲームでは使えないなくもないけど……といった製品が多かった。そんな中、数々の人気ゲーミングデバイスを世に送り出してきたロジクールGが、PCゲームにも使える完全ワイヤレスイヤフォンを出すとなると、それは気にならないわけがないからだ。
マジか! その1、ユーザー1人1人の耳の形に合わせる「LIGHTFORM」でカスタムフィット
G FITSの、ゲーミング市場でほかにない革新的な技術と思える1つが、「LIGHTFORM」だ。どういった技術かというと、熱でイヤーピース部分がそれぞれの耳の穴の形に合わせて変形し、完璧にフィットする形になるというもの。
説明を受けていて、最初は何を言っているのかわからなかったが、実際に試してみるとスゴイなこれはと感じた。まず、スマホ向けのG FITS専用アプリを起動する。そのアプリに従ってG FITSを耳に装着して抑えていると、イヤーピース部分がじんわり温かくなってくる。完了すると、アプリがしらせてくれて、終了。耳から外すと、自分の耳だけにフィットするイヤーピースに変形しているというわけだ。
ロジクールの担当者が使っているイヤーピースと比べてみると、確かに形が全然違うのがわかる。自身の耳の穴に合った形状に変わるため、長時間付けていても耳が痛くならず、少し頭を振ったとしてもびくともしない。
ゲームを長時間プレイするときにイヤフォンを使う場合、どうしても途中で耳が痛くなってくる。それは、耳の穴にイヤーピースの形が合っておらず、段々当たっている部分に圧がかかってくるからだ。しかし、G FITSの場合は耳の形に合わせてあるため、駆動時間めいっぱい装着していても痛くならなかった。
加えて、しっかりフィットしているため、遮音性が高いパッシブノイズキャンセリングも謳っている。アクティブノイズキャンセリングと違い、スピーカーを使ってノイズを減衰させているわけではないため、電車の音などはそれと比べると聞こえるが、自宅でゲームをプレイするといった際は、周りの音を十分にシャットダウンできる。
また、外を歩いているときに周りの音が聞こえるようになるといったモードは搭載されていないので、公園内やジムのランニングは問題ないが、車がガンガン走っているような場所で装着してランニングするのは危ない。電車などの轟音ではない限りは音はシャットダウンされるため、外で使う場合は注意が必要だ。
なお、駆動時間はレシーバー使用時はマイクミュートで7時間(ケース充電で+8時間)、マイクオンで4.5時間(ケース充電で+5時間)、Bluietooth接続時はマイクミュートで10時間(ケース充電で+12時間)、マイクオンで6.5時間(ケース充電で+7時間)となっている。
マジか! その2、LIGHTSPEEDでほぼ遅延なし!
G FITSは、USBレシーバーを使ったLIGHTSPEED接続と、Bluetooth 5.2接続に対応している。同社独自のLIGHTSPEED接続により、ワイヤレスながら遅延はほとんど感じられずにゲームプレイが可能だ。実際にFPSタイトルで試しに単発の銃を数発撃ってみたが、まったく遅延は感じられなかった。
同社によると、そもそも、マウスとヘッドセットで使っているLIGHTSPEEDの技術の中身自体は違い、同社が納得いく低遅延のクオリティーに達するまでは“LIGHTSPEED”は付けられない。そのため、完全ワイヤレスイヤフォンの低遅延技術も、納得するまではLIGHTSPEEDの名を冠することはできず、発売までに時間がかかったのだという。
加えて、Bluetoothでも「Game-Mode Bluetooth」というモードに切り替え可能で、スマホゲームでも低遅延でプレイ可能となっている。
マジか! その3、専用アプリでジャンルに合わせて音を変更可能
変更後細かくカスタムも
G FITSは、専用アプリを使ってジャンルに合わせて音を変更するイコライザー機能も搭載している。設定は「低音ブースト」「FPS」「MOBA/RPG」「話し言葉」があらかじめ用意されている。加えて、それぞれを選択したうえで細かく調整することも可能なので、それぞれ自分の理想にあった音にカスタム可能だ。
また、本体をタップすることで操作が可能で、3回タップすることでLIGHTSPEED接続とBluetooth接続が切り替えられる。加えて、左右ともにシングルタップとダブルタップに機能を割り振ることができるので、用途に合わせて変更するといいだろう。
マジか! その4、サポートも充実!
G FITSはLIGHTFORMにより耳の穴の形にフィットするイヤーピースに変形するわけだが、変形は1度きりなので、失敗できないという緊張感がある。ただし、サポートはしっかりしており、アプリの「フィットを確認」からフィット感に違和感があるばあいはサポートに問合せすることができる。
スペアパーツについてはS/M/L(デフォルトはMサイズ)があるほか、スペアのイヤーチップ各種は同社のオンラインストアにて4950円で夏ごろに販売予定だ。フィット感に違和感がある場合は、一度サポートに連絡してみることをオススメしたい。
以上のように、G FITSは革新的な技術を採用しているほか、遅延もほぼ感じられない、PCゲームでもしっかり使える数少ない完全ワイヤレスイヤフォンとして期待できる製品に仕上がっている。期待できるというのは、まだまだしっかりと使えていないだけであって、現段階で使っている限りは、しっかり使えると断言できる可能性は十分あると思えている。
価格は3万5750円からと結構高めではあるものの、唯一無二な技術や性能を考えると、超高額というわけでもない。PCゲームプレイにおいてイヤフォンを使いたいのに加えて、ケーブルからも解放されたいという人は、G FITSは要チェックだ。
ASCII.jpの最新情報を購読しよう