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業界人の《ことば》から 第531回

AIは自動運転ではなく、副操縦士として歩む

人類とAIの共生への一歩を進めたマイクロソフト、「Microsoft 365 Copilot」の価値

2023年03月27日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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今回のひとこと

「私たちはコンピューティングの新しい時代の始まりに向け、新たな旅路の一歩を踏み出した。AIはオートパイロット(自動操縦)から、コパイロット(副操縦士)になり、その存在は、キーボードやマウスなしのコンピューティングが考えられないのと同じ状況になる」

(米マイクロソフトのサティア・ナデラCEO)

新しいフェーズに入ったAIとは?

 ジェネレーティブAI(生成AI)が急速な勢いで注目を集めている。

 機械学習やディープラーニングの手法を用いて、画像、音声、テキストなど、様々な種類の新たなデータを、自動的に生成することができる次世代のAIである。

 その話題の中心にあるのがOpenAIだ。戦略的パートナーシップを結んでいるマイクロソフトにも注目が集まっている。

 OpenAIでは、文書作成や文書の要約が可能なGPT-3.5、プログラムコードを自動生成するCodex、テキストをもとに画像生成が可能なDALL・E、そして、最も話題を集めている対話形式によって様々な回答を得られるChatGPTといった技術を開発しており、これらはすべてジェネレーティブAIに分類される。

 これまでのAIでは、文書の要約を行う際に、使用されているキーワードを抜き出してまとめる抽出要約をしていたが、ジェネレーティブAIでは、使用されているキーワードをもとに、元の文書には使われていない、より最適な言葉を用い、新たな文書を生成する抽象要約ができる。要望にあわせて新たな歌詞を作ってみたり、絵を描いてみたり、条件や特徴を入力すれば企業や商品に最適なキャッチフレーズまで考えてくれる。

 米マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、「次世代のAIは、これまで親しんできたAIとは根本的に異なる。私たちはコンピューティングの新しい時代の始まりに向け、新たな旅路の一歩を踏み出した」と宣言する。

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