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AIなどの専用設計モデルも、2023年後半からは「Dell APEX」でサーバーリソース提供を開始

デル・テクノロジーズ、次世代“PowerEdge .Next”サーバー製品群の特徴や狙いを説明

2023年01月25日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 デル・テクノロジーズは2023年1月24日、次世代サーバー製品群と新年度サーバー事業方針に関する説明会を開催した。次世代のサーバーポートフォリオを「PowerEdge .Next(“シン・PowerEdge”)」と紹介し、『ワークロード専用設計』『インテリジェントな自動化』『サステナブル』といったその特徴を解説したほか、今年後半から「Dell APEX」サービスでのコンピューティングリソース提供を開始することを明らかにした。

デル・テクノロジーズのPowerEdge新製品ポートフォリオの特徴

デル・テクノロジーズ 執行役員 副社長 データセンターソリューションズ事業統括の松本光吉氏、執行役員 製品本部長 データセンター ソリューションズ事業統括の上原宏氏

AI、エッジなど専用設計モデルも含む次世代PowerEdgeラインアップ

 デル・テクノロジーズでは今回、13機種の次世代PowerEdgeサーバーを発表した。

 第4世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサー(Xeon SP)/第4世代AMD EPYCプロセッサー搭載モデルをラインアップしており、DDR5メモリ、PCIe 5.0、M.2 NVMe SSDなどの採用と合わせて、システムパフォーマンスを大幅に向上させている。また、筐体の空冷効率を改善する新デザイン「Smart Flow」採用などの強化点により、エネルギー効率とコスト効率も改善している。

新たに発表された次世代PowerEdgeサーバー13機種と、前世代と比較したシステムパフォーマンスの向上

 この“PowerEdge .Next”サーバーについて、同社 製品本部長の上原宏氏は「専用設計」「インテリジェント」「サイバーレジリエント」「サステナブル」という4つの開発思想に基づくと紹介した。

 前述したとおり、次世代PowerEdgeでは最新プロセッサーの搭載などの機能強化によって、基本的なシステムパフォーマンスが向上している。汎用ワークロード向けのそうした改善に加えて、次世代PowerEdgeではAI/機械学習、エッジ/テレコム、クラウドサービスプロバイダー(CSP)といった特定用途向けの最適化を図る専用設計も行われている。

 たとえばAI/機械学習処理向けのXEシリーズでは、「NVIDIA H100/A100」や「インテルMAX」GPUを高密度に搭載できる専用設計となっている。またR760xaも、2Uサイズの空冷モデルでありながら最大12GPU(PCIe 75W)を搭載できる。同様に、CSP向けにはオープンプラットフォーム思想に基づく大規模導入に最適化されたHSシリーズを、エッジ環境向けには奥行きの短い筐体設計で壁掛けにも対応するXR4000をラインアップする。

次世代PowerEdgeの開発思想の1つが、特定のワークロード/利用目的に最適化した「専用設計」

 サーバー運用管理やセキュリティの自動化を推進する「インテリジェント」や「サイバーレジリエント」については、AI Opsを実現するクラウドサービス「CloudIQ」が新たにPowerEdgeにも対応し、パフォーマンス異常の予測やセキュリティ設定の評価などを行う。またPowerEdge標準搭載の管理モジュール「iDRAC」では、SSL証明書の有効期限切れを事前通知する機能の追加、GPU監視機能の強化(GPU温度や消費電力のリアルタイム監視)といった強化点がある。

 「サステナブル」については、新しい筐体設計「Smart Flow」で空冷能力を強化し、高TDP CPUの搭載にも対応する一方で、内部温度センサーの増強によって冷却ファン稼働やシステム消費電力の効率的な制御を行う。水冷(DLC:Direct Liquid Cooling)対応機種も拡大している。さらに上原氏は、過去の世代と比較してPowerEdgeが大幅なエネルギー効率向上を果たしてきたことを紹介し、環境負荷低減を目指す2030年の「ムーンショット・ゴール」、2050年の「ネットゼロ・ゴール」を実現していくと述べた。

次世代PowerEdgeでは冷却能力も強化。現在は10年前(2013年)のサーバー6台分を1台で処理できることから、サステナビリティ目標達成にも寄与するとした

 なお次世代PowerEdge製品群は、2月中旬の主要モデルを皮切りに順次出荷を開始する。標準価格例(税抜)は、1U/1ソケットモデルの「PowerEdge R660」が274万3352円、2U/1ソケットモデルの「PowerEdge R760」が373万8397円となっている。

Dell APEXでは今年後半からPowerEdgeサーバーを提供予定

 ITインフラおよびマルチクラウドの一元的な運用管理やセキュリティの実現を狙うDell APEXでは、今年下半期からコンピュートリソース(ベアメタルサーバー)への対応を開始する。

 説明会では、国内市場におけるニーズの変化とAPEXのもたらす価値について説明した。同社の国内調査からは、ITインフラに関して「ビジネス貢献の要求」「運用業務効率化」「セキュリティ強化とデータ保護」「要件見直しサイクルの加速」「戦略的投資」「環境負荷低減」など、幅広い課題があることがわかっている。これらの課題に対して、APEXは“as-a-Service”化と運用管理統合により実現するバリューをもたらすと説明する。

 「Dell APEXでは、デル・テクノロジーズが持つ製品ポートフォリオをas-a-Service化していく――。これは非常に重要な側面ではあるが、その本質は『お客様の課題やニーズに合わせてマルチクラウドをデザインしていく、そこに対して幅広い選択肢を提供していく』ことにあると考えている」(デル・テクノロジーズ APEX & Solutionsプロダクトマーケティング フィールドマーケティングコンサルタントの野崎絵里佳氏)

国内企業がITインフラに対して抱える課題と、Dell APEXがもたらすバリュー

 今年後半から提供予定のDell APEXコンピュートメニューは、PowerEdgeベースのベアメタルサーバーをas-a-Serviceで提供する。APEXのコンソールから「ノードタイプ」「内蔵ストレージ容量」「GPU搭載」「デプロイ方法」「保守プラン」「設置場所」「契約年数」といった要件を設定するだけで、必要なサーバーインフラが調達できると紹介した。

Dell APEXを通じてPowerEdgeベースのサーバーインフラが調達可能に

 ベアメタルサーバーをas-a-Serviceで利用できるようになることで、ユースケースなどの“質的な変化”も生じると考えているのか。この点をデルに質問したところ、APEXは需要予測が困難な新サービスとの親和性が高いため「5Gモバイルエッジへのアプリケーション展開が進む」、初期導入コストが比較的高い「AI/機械学習向けGPUサーバーの需要が増える」、クラウドライクなオンプレミス運用が実現するため「デプロイ/プロビジョニング/オペレーションの負担を大幅に削減できる」という、3つの変化が予想されるとの回答だった。

堅調なサーバービジネスの背景にある「三位一体」の取り組み

 デル・テクノロジーズ 執行役員 副社長 データセンターソリューションズ事業統括の松本光吉氏は、堅調な同社サーバービジネスの背景と、2023年の取り組みについて説明した。

 松本氏によると、同氏が担当するようになった6年前(2016年)と比較して、デルサーバーの市場シェアは2倍以上、売上は3倍程度まで成長しているという。IDCによる2022年第3四半期のx86サーバー市場シェア(出荷金額ベース、グローバル)調査では、ナンバー1となる18.2%のシェアを獲得している。

 サーバー事業が堅調な結果を残せたことについて、松本氏は「Technology」「Process」「People」が三位一体となった結果だと説明する。

 5Gモバイル基盤、大規模プライベートクラウド、AI/HPCシステムという、サーバー市場の成長を牽引する3つの領域に最新技術(Technology)に基づく提案を行い実績が得られたこと、世界的な半導体供給の逼迫にも負けないサプライチェーン、流動性の高い無在庫の工場BTO運用、ベンダー依存のない製品設計による供給安定化という製品供給プロセス(Process)のサステナビリティ、そして顧客体験向上と従業員体験の向上を通じた時間の質と量、生産性の改善(People)、という3つだ。

 地政学的リスクや市場の不確実性、電力需給の逼迫などの逆風が予想される2023年についても、引き続きこの「三位一体」でサーバービジネスを推進していくと、松本氏は述べた。

 「(3つのうちで)何が一番大事かというと人間系(People)の部分。われわれも何か『魔法の戦略モデル』のを持っているわけではなく、新しいテクノロジーをきちんとお客様に伝えられるように、まずは社員が身につける。そのうえで、たとえば(汎用の)PCサーバーではなく専用設計された、目的に応じたサーバーをきちんとお届けする。テクノロジーのすそ野は広がっているので、きちんと適材適所にご提案できるリーディングカンパニーとして、People、Process、Technologyの三位一体でご提案していきたいと考えている」(松本氏)

2023年のサーバービジネスの取り組み、注力するポイント

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