ZTEといえば世界初のアンダーディスプレーカメラ搭載スマートフォンや、サブブランド「Nubia」のゲーミングフォン「Redmagic」シリーズが海外で人気だ。また価格を抑えたミドルレンジモデル「Blade」シリーズは、スマートフォン黎明期から続く人気ブランドとして長い歴史を持っている。今回はそのBladeの最新モデル「ZTE Blade V41 Vita 5G」を香港で使ってみた。
ミドルレンジとしては王道のスペック
カメラも含めゲーム以外は文句ナシ!
スペックはSoCがMediaTekのDimensity 810、メモリーは6GB、ストレージは128GBを搭載、ミドルレンジモデルということもありmicroSDカードにも対応する。ディスプレーは6.6型のISP液晶で解像度は2408×1080ドットだ。90Hzのリフレッシュレートに対応しており、SNSのタイムラインスクロールも比較的スムーズに表示できる。
背面のカメラデザインは各メーカーが様々なアイディアを製品化しているが、Blade V41 Vita 5Gはメインの5000万画素カメラと、サブになる200万画素のマクロ、200万画素の深度測定をそれぞれわけた2つの円形台座に配置している。またセンター付近のラインにLEDフラッシュライトを配置、50MPの文字も誇らしげだ。
ディスプレーはフラットで側面はエッジを立てた形状。本体厚みは7.98mmで握りやすい大きさと感じた。右側面にボリュームボタンと電源ボタン、左側面にSIMカードトレイを配置するオーソドックスなデザインだ。本体下部には3.5mmのオーディオジャックも備えている。内蔵バッテリーは4500mAh、22.5Wの急速充電に対応する。
OSはAndroid 12ベースの「MyOS」を採用。比較的クセはなくスマートフォン初心者でも迷うことなく使えるだろう。プリインストールアプリもゲームや旅行関係のアプリがいくつか入っているがそれほど多くはない。無駄に常駐するアプリがないのでパフォーマンス低下のおそれもなさそうだ。なお、ストレージから最大5GBを仮想メモリーとして使う機能も搭載されている。
ベンチマークはAnTuTuが374852、GeekBench 5がシングルコア548、マルチコア1642だった。3万円以下の価格やチップセット性能を考えると妥当なところだろう。日用品としてSNSやWEBを使う分には十分と感じられた。YouTubeなどの動画再生も特にストレスを感じることは無かった。低価格な5G対応モデルとしては合格点を与えられるだろう。
ZTEは日本でキャリアブランドモデルとして「Libero」などを出している。最新モデルの「Libero 5G III」と比べるとBlade V41 Vita 5Gは上位のSoCを搭載し、カメラ性能も高い。一方でディスプレーのコストを下げる意味もあってかフロントカメラはパンチホール式の800万画素を搭載する。1週間ほど使ってみたがハイエンドゲームをプレイしなければストレスの溜まることもないだろう。カメラの性能もある程度割り切っているため操作性も難しくない。

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