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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第796回

”好奇心の塊” うちの黒猫「ミル」の1年を振り返って、2022年の猫を締めくくり!

2022年12月28日 12時00分更新

文● 荻窪 圭/猫写真家 編集●ASCII

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超広角レンズを付けてぐぐっと近寄ったら、いきなり左前足で襲ってきたミル。表情が最高すぎ。2022年7月 キヤノン EOS R6

 2022年最後の「這いつくばって猫に近づけ」であります。今年の最後を締めるのは、うちの猫。2020年に「大五郎」が亡くなって以来、キジトラ猫「かふか」1匹が猫かわいがりされていたのだが、その1年後、知り合って間もない猫ボランティアをしてる女性に、産まれたばかりの子猫を保護したいのだけどと相談をされ、あれよあれよという間にその子猫はうちにやってきたのだった。

 それが、「ミル」と名づけられた黒猫である。このミルが、まあ好奇心の塊で、どこにでも顔を突っ込みたがるので面白くてしょうがないのだ。あと1年もすれば落ち着くだろうから、今のうちに。

 まず、ミルは水が好き。水の音がする場所は、台所だろうが洗面所だろうが風呂場だろうが飛んでくるのである。湯船に浸かってiPadでマンガを読んでたら、ミルがやってきて風呂の蓋の上にちょこんと乗っかったのである。思わず撮っちゃったのがこちら。水の音が気になったらしい。

風呂で漫画を読んでたらミルがやってきたので、そのままカメラを起動して撮影。ただ、一度湯船に落ちてからは警戒するようになった。2022年1月4日 アップル iPad Pro

 ときどき台所の流し台にも上る。さすがに食器もあるし洗剤もあるし、時には食材も置かれてるしで、見つけるとすぐ床に下ろすのだが、その前につい撮っちゃうのはしょうがない。

水があるところならどこにでも参上するミル。水の音と動きが気になってしょうがないらしい。2022年1月 アップル iPhone 13 Pro

 濡れてもたいして気にしないし、水がかかってもさほど嫌がらない。じゃあ水を飲みたいのかなと蛇口をひねって水を出してやると、うまく飲めないのであった。上手に蛇口から飲む猫もいるんだけどね。

 次に、ミルは紐が好き。紐系のおもちゃは欠かせない。

OM-1の猫AFと高速連写をチェックすべく、紐のおもちゃで遊んだときの1枚。舌がちょろっと出てるのがずるかわいい。2022年4月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

 紐を食べちゃって病院に担ぎ込まれたこともあったので(第767回「深夜に愛猫が緊急手術! わが家のセキュリティカメラが決定的瞬間をとらえてた!」)、みなさんお気をつけを。それ以来、誤飲・誤食しないよう、紐や輪ゴムやそういうものは、まめに片付けるようにしてる。

 さらに、ミルは嚙む。1歳になり、子猫のときほどではなくなったが、油断すると噛みにくるから気が抜けない。

本棚の上に乗っかったミルと遊んでたら、いきなり“ぱくり”、じゃなくて“がぶり”。甘噛みではあるけど、犬歯では嚙まれないように注意しております。2022年7月 ニコン Z 30

 そして、ミルはカメラを襲う。仕事がら、大きなカメラや大きなレンズがうちにやってくる。となると、ミルやかふかをまず撮ってみるのだが、かふかは大きなレンズが近づくと逃げる。ミルは襲うのだ。それが冒頭写真。

 超広角レンズを借りたので、ギリギリまで寄って超広角な猫写真を撮ろうと近づいたら……いきなりレンズが襲われたのだ。いやたぶん、たまたまあくびをしながらレンズにちょっかい出しただけなんだろうけど、この動きと表情があまりにいい感じだったので。

 面白いので、もう1枚。

超広角レンズで近寄ったら襲うミル。左前足が先に出る癖があるみたい。ちなみに左前足はレンズフードに当たっております。2022年12月 キヤノン EOS R6 MarkII

 さらに、ミルはテレビが好き。一時期ほどではないのだが、テレビを見てると、ときどきその前で邪魔をするのである。時には音に引かれてテレビの後ろに回り込むが、やっぱそこには何もなくて「あれ?」って顔をして戻ってきたりするのが面白い。

不穏な絵面の前に黒猫がいて、さらに不穏という図。時にはテレビ画面にちょっかいを出したりもするのだ。2022年11月 アップル iPhone 14 Pro

 その頃、もう14歳になって、若い猫の相手をするのも億劫なかふかはどうしてるのか。遊んでほしがるミルを避けながら、まったり過ごしているのであった。

 こちらは、ベッドの上でまったり編。ハッセルブラッドの1億画素カメラで撮ったので、階調も柔らかくてまったり感が半端ない。

ベッドの上で丸くなってる、かふか。2022年10月 ハッセルブラッド X2D 100C

 こちらは、冬の日差しを浴びて日向ぼっこしてるところをiPhone 14 Proで撮影。縁側でくつろいでる爺さま感が半端ない。

冬は日差しが窓の奥に入るので、ぬくぬくまったりなのである。どう見ても縁側の爺さまだ。2022年12月 アップル iPhone 14 Pro

 かくしてミルはすっかり大人になって重たくなり、かふかはすっかり爺さまになりつつも、無事年末を迎えたのでありました。

 みなさまもよいお年を。来年もよろしくお願いします。

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筆者紹介─荻窪 圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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