i5モデルでも前世代のi7以上!
前世代機の上位モデル超えのハイパフォーマンス! 第12世代Coreプロセッサー搭載<ThinkPad X1 Carbon Gen10>レビュー
2023年01月12日 11時00分更新
完成された本体デザイン
<ThinkPad X1 Carbon>シリーズの外観は、2012年の発売から大きく変わっていない。そのときどきの流行を取り入れることで定期的にブラッシュアップはされているものの、「黒くて薄い14型」のスタイルはしっかりと受け継がれている。根っこの部分が変わらないのは、それだけ完成された設計であると考えていいだろう。世代によって細かな違いはあるが、数年前のモデルからの買い換えでも違和感なく移行できるはずだ。
フットプリントは、A4サイズよりもひと回り大きい程度。重さは実測で1.174kgだった。14型のモバイルノートパソコンとしては最小または最軽量ではないものの比較的コンパクトな部類で、妥協のない使い勝手と堅牢性が確保されていることを考えれば納得できる。
実際に手で触れた際の質感も高い。カーボンファイバー(CFRP)製の天板は指紋の跡がやや残るものの、手触りが良く高級感は抜群だ。底面部はアルミニウムが使われているモデルもあるが、テスト機は軽量かつ強度の高いマグネシウム製だった。1kgを切る超軽量タイプの機種にはマグネシウムボディの肉厚が薄くベコベコした印象のものもあるが、<ThinkPad X1 Carbon Gen 10>ではマグネシウム部分でもたわみが感じられない。全体的に頑丈さが感じられる作りで、米国防総省制定の耐久基準「MIL-STD-810H」準拠はダテじゃないといったところだろう。
インターフェースはUSB4(Thunderbolt4)端子が2基とフルサイズのUSB3.2 Gen1 Type-A端子が2基、HDMI出力、マイクロホン/ヘッドホン・コンボ・ジャックの構成だ。最近のモバイルノートパソコンにはType-C端子のみの割り切った構成も見られるが、ビジネスシーンではまだType-A接続のUSB機器やHDMI入力の映像機器を使うシーンが多い。仕事で利用するなら、これらがしっかり用意されているほうが安心感がある。通信機能はWi-Fi 6E(理論値最大2.5Gbps)とBluetooth 5.0で、モデルによっては4G LTEまたは5Gに対応可能だ。
カスタマイズ対応モデルであれば、購入時にイーサネットアダプターやHDMI-VGA変換アダプターなどを追加できる。必要に応じて加えるといいだろう。電源アダプターは45WのType-Cが標準だが、65WのType-Cに変更可能だ。ただし使われているのはレノボの他の機種でも付属している汎用電源アダプターで、いまどきとしては大きくて重い。できれば、本機のようなハイクラス製品向けには、取り回ししやすい小型タイプのアダプターを用意してほしいところだ。