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Lepton WS3900WRX80Aをレビュー

Ryzen Threadripper PRO 5975WXの性能を引き出す100万円超えPC

2022年10月30日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ

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電源ユニットは効率的な上部配置で標準1000W

 ところで、PCケース内を見て「おや?電源ユニットはどこに?」と思った人もいるだろう。確かに、フルタワーのPCケースは背が高いので、電源ユニットを下部に配置して重心を低くするものが多い。

 しかし、Torrent Black SolidはPCケースそのものが10.4kgと重く、幅242mmと広めなので安定性は問題なし。というわけで、電源ユニットは天面パネル直下の上部に搭載している。

 電源ユニットを上部に配置するメリットは、電源内部にホコリが入りにくいこと。また、PCケース内の熱を電源ユニットのファンで後方に排出できる点だろう。

1000Wの電源ユニット「Corsair RM1000x 2021」を上部に搭載

 電源ユニットの容量は標準構成で1000W。BTOではさらに大容量の1200Wへ変更できる。電力変換効率の高い80 PLUS PLATINUMのモデルもあるので、消費電力が気になる人は吟味してほしい。

 サーバー用途も想定したモデルということで、インターフェースも充実している。有線LANは2基の10GbEポートのほか、IPMI(PCの状況を管理・監視する機能)専用の1GbEポートも装備している。

 そのほか、Thunderbolt 4(Type-C)が2基、USB 3.2 Gen 2(Type-A)が4基、USB 3.2 Gen 1(Type-A)が2基あり、周辺機器の増設で足りなくなることはなさそうだ。なお、無線機能もあり、最新のIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)やBluetoothが使える点もうれしい。

背面インターフェースはUSB系も有線LAN系もかなり充実している。2基のUSB Type-CはどちらもThunderbolt 4だ

 前面上部のインターフェースは、USB 3.0(Type-A)が2基、USB 3.1 Gen 2(Type-C)が1基、ヘッドフォン出力、マイク入力と必要十分。背面インタフェースと併用すればまず困ることはないだろう。

前面上部のインターフェース

研究・開発やプロクリエイターの現場にとっては理想の1台

 一般的用途であれば、32コア/64スレッドのCPUが必要となるようなシーンはそう多くない。しかし、超高負荷な計算を行う特殊用途で使うPCなら、Ryzen Threadripper PRO 5975WXを搭載したLepton WS3900WRX80Aは、理想の1台であることは間違いない。

 研究・開発におけるシミュレーションに、4Kや8Kといった動画編集や超高解像度の画像合成などのプロクリエイターの現場では、CPUパワーはあればあるほどうれしいもの。また、最大搭載メモリー量が多いため、仮想PCを複数動かし、1台のPCで複数のサーバーを構築するといった用途でも活躍してくれるはずだ。

 今回は主に内部や外観を中心にチェックしたが、次回はいよいよそのモンスター性能に迫る。

Torrent Black Solidは4pin PWMファンをまとめられるハブも搭載。最大で9基のファンを取り付けられ、マザーボードのコネクターを無駄に消費することなく増設できる

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